湿度が高かったり汗をかきやすい時になりやすい「あせも」
突然感じる痒みなのですが、実はいつの間にか同じ場所をかいている事で
さらに痒みが増し気づく事も多いはずです。
子供や赤ちゃんであれば納得するのですが、大人の場合痒みが「あせも」だと
わかるまで少し時間もかかります。
あせもの薬
あせもの薬には
▪ローション・ミスト等の液体タイプ
▪クリームタイプ
▪軟膏タイプ
3つのタイプに分かれている事が多く
薬の成分によっても変わるのですが一般的なメリットには
肌になじみすい :クリーム
肌を守る・低刺激 :軟膏
どの場所でも使いやすい(頭部や背中等) :液体タイプ
即効性がある物が多い :液体タイプ
デメリットには
汗や水に弱い :クリーム・液体タイプ
べたつきやすい:軟膏
スプレータイプはアルコール分がある場合刺激を感じる事もあります。
強い痒みや炎症に効く薬
ステロイド外用剤
◎メンタームペンソールSP(近江兄弟社)
ローションタイプ(液体)
Ⅲ群ストロング(Strong・S)強いタイプのステロイド外用剤です。
強い痒みや赤みを抑える効果が高く
爽快感、メントール感が強めになり速乾性があります。
ローションタイプですが液だれはあまり気になりません。
スポンジが塗りやすく塗り薬のめんどくささがないのでこまめに塗りやすい薬です。
小学生以上から大人まで使えます。
アンテドラッグステロイド成分
◎オイラックスPZ(第一三共ヘルスケア)
つらい痒みや炎症に効果があります。
軟膏タイプ「オイラックス PZリペア軟膏」
クリームタイプ「オイラックス PZリペアクリーム」
があります。
刺激が少なく、皮膚を保護しながら効く油性基剤になる事から
肌の状況(しっとりやカサカサ)はどちらのタイプも使いやすくなります。
熱感(ほてり)で痒みや炎症を鎮静化させます。
非ステロイド外用剤
◎新レスタミンコーワ軟膏(興和)
痒みに効く成分「塩酸ジフェンヒドラミン」が市販薬(OTC医薬品)の最上限2%
入っている軟膏です。
非ステロイドでとにかく痒みを抑えたい時に最適です。
無香料・無着色・低刺激
ただれている、湿り気が多い場合は使用しないようにします。
ただれている、湿り気が多い場合や敏感肌、赤ちゃんには
パウダータイプの「レスタミンコーワパウダークリーム」
塗っても時間がたつとすぐに痒くなる時や炎症がひどくて眠れない等の時には
飲み薬になる「レスタミンUコーワ錠」「レスタミンUコーワ錠」もあります。
できるだけ早く抑えたい痒みや炎症に効く薬
アンテドラッグステロイド成分
◎エンクロン (資生堂)
塗ると比較的早く痒み治まり、赤みも引きます
少しひどくなってしまった痒みや炎症にも効果があります。
軟膏タイプの「エンクロン 軟膏EX」
クリームタイプの「エンクロン クリームEX」があります。
「EX」はアンテドラッグステロイドなのですが「エンクロン UFクリームEX 」は
非ステロイドになります。
基本的には赤ちゃんから大人までステロイドタイプも非ステロイドタイプも
使う事ができます。
軟膏タイプでもべた付きが少なく臭いもありません。
どちらかと言うとカサカサしている場合は白色ワセリンが含まれている軟膏タイプ
の方がしっとりします。
◎リビメックスコーワ(興和)
クリームタイプ、軟膏タイプがあります。
定番になっている痒みや炎症に効きやすい薬です。
臭いはありませんが、クリームの乾きは普通から少し遅めです。
赤ちゃんから大人まで使えます。
非ステロイド外用剤
◎メンソレータム ADソフト(ロート製薬)
クリームタイプ
非ステロイドですが皮膚の赤みや痒みに早めに効く塗り薬です。
メントールの成分が痒みに早く効き、爽快感や清涼感があります。
特に汗をかきやす時には最適です。
無香料・無着色でべとつかない、白くならないので使いやすく
赤ちゃんから大人まで使う事ができます。
サラサラとした使用感の乳液タイプになる
子供用「メンソレータムADこどもソフト」もあります。
◎メンタームペンソールA(近江兄弟社)
ミストタイプ(液体)
あせも 痒み 炎症の悪化を抑える大人向きの薬です。
スプレータイプなので手が汚れない、逆さ噴射可能、気にある時にすぐに使う事
ができます。アルコール、メントール、カンフル無配合
使い心地はべとつかない、サラっとしたつけ心地です。
◎タクトホワイトL(佐藤製薬)
クリームタイプ
炎症を鎮めやすく、爽快感から痒み抑えてくれます。
ハッカ油が入っている事から冷却感と清涼感があり、すぐに乾くいてサラサラに
なります。塗ると白くなります。
白さが気になる場合はローションタイプ「タクトローション」もあります。
赤ちゃんから大人まで使う事ができます。
◎アセモア(小林製薬)
知覚神経に作用してかゆみを感じさせなくする局所麻酔成分と
炎症を抑制する抗ヒスタミン成分であせもの症状を緩和します。
無香料・無着色
ジェルタイプ「アセモアパウダージェル」
スプレータイプ「アセモアパウダースプレー」
スプレータイプは吸湿性が高いパウダータイプになりサラサラの使い心地です。
べピーパウダーをスプレーしているようなアセモアは赤ちゃんにも使う事ができます。
肌に優しく成分、常備薬としても最適な薬
非ステロイド外用剤
◎リカAソフト あせもクリーム(ユースキン)
クリームタイプ
低刺激・無香料・無着色 尿素不配合・非ステロイド
とにかく肌に優しいタイプの塗り薬です。
肌に優しいタイプになる事からすぐに痒みや炎症が治まると言うより
これ以上ひどくならないように優しく治す常備薬としてぴったりな
クリームです。
白くなりにくく、爽快感はないのですがべとつかないさっぱりタイプ
ステロイドに抵抗があり、速乾性はなくても少しずつ使いたい時に
おすすめです。
◎あせもローション 桃の葉の薬(千金丹ケアーズ)
桃の葉に含まれている成分が皮膚トラブルに効果がある事から
日本では昔から使われている民間伝承の「桃の葉の行水療法」を製品とした薬
です。ユーカリ油の香料が含まれています。
あせもの出始めの痒みや炎症に特に効果があり、それ以上ひどくならないよう
に防止していくれます。かぶれやただれの症状を治しやすくしてくれます。
あせもローション 桃の葉の薬は子供のころから使っている事も多く赤ちゃんか
ら大人まで使用できます。
毎年定番のあせもの対策・予防、あせもの時期の常備薬としておすすめです。
メンタームペンソールA、メンタームペンソールSP以外は赤ちゃんから大人まで使えま
すが、あせもが悪化している湿潤やただれのひどい場合にはできるだけ早く病院に行く
ようにします。
かゆみがひどい場合病院に行くと塗り薬と一緒に飲み薬も処方してくれることが多いです。
かゆみ止めに効果のある市販の飲み薬には
「かゆみ止めの飲み薬市販で選ぶなら!薬の違いには」
あせもに効く薬
皮膚の痒みや炎症をできるだけ早く無くしたい、これ以上悪くしないために
選ぶ薬には「ステロイド外用剤」「非ステロイド外用剤」
ステロイド外用剤の中には「アンテドラックステロイド」があります。
ステロイド外用剤と非ステロイド外用剤の痒みや炎症に対しての違いは
◎ステロイド外用剤は痒みを抑える炎症の悪化を防ぐ
◎非ステロイド外用剤は痒みや炎症を鎮める
ステロイド外用剤は痒みや炎症の原因を抑え防ぐ働きをし
非ステロイド外用剤は痒みや炎症の症状を取り去る働きをします。
ステロイド外用剤は原因に直接働きかけるので塗ってから2~3日後には効果
を感じやすく、非ステロイド外用剤はゆっくり効果を感じやすくなります。
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ステロイド外用剤
ステロイド外用剤を使用すると副作用が起る事があるので非ステロイド外用剤
を使用したくなりますが
「免疫力が低下して起った皮膚疾患」「皮膚疾患」等
はっきりとした原因がわからない、長期的に使用する可能性がある場合には、
ステロイド外用剤と非ステロイド外用剤の使用は慎重にする事が重要です。
あせもの場合
あせもの原因は「皮膚の内部に溜まった汗」
汗には目に見える汗と目に見えない汗があります。
目に見えない汗は体温を調整し皮膚に水分やミネラル、潤いを与えてくれます。
目に見える汗は蒸発したり流れ落ちます。
いつもより多く汗が出てしまうと皮膚が汗に対応する事ができなくなり、汗を
分泌する「汗腺」が詰まります。汗腺が詰まると汗が分泌できない事から汗が
溜まり皮膚が盛り上がり痒みや炎症等の「あせも」の症状が起ります。
あせもの場合原因のほとんどは「汗」
原因がはっきりしている場合はステロイド外用剤の方が効き目があるだけでは
なく、副作用が出るような使い方をする事はほとんどありません。
あせもの薬としてステロイド外用剤を使用する時に注意する事は
「症状が治っていないのにやめてしまう事」効き目が早い事からもう治ったと
思って薬を使う事を止めてしまう事が多くあります。
ステロイド外用剤を使用する場合は
2~3日後症状が治まっても5日~1週間は使う
最長で2週間までの使用
2~3日すると症状は治まるのですがあせもは2~3日で治る事はありません。
そして病院で診察した場合始めに処方される薬と少しでも症状が軽減された
時の薬は種類を変更して処方されます。
ステロイド外用剤は同じ薬を長期的に使用する事はほとんどなく、最長2週間
塗っても効き目を感じない場合は病院に行って処方してもうらうようにし
予防のために塗り続ける事がないようにします。
ステロイド外用剤の種類
ステロイド外用剤は症状によって種類処方されます。
市販薬(OTC医薬品)ではⅢ群・Ⅳ群・Ⅴ群が販売されています。
Ⅰ郡 ストロング(Strongest・SG) | 最強 |
Ⅱ群 ベリーストロング(Very Strong・VS) | より強い |
Ⅲ群 ストロング(Strong・S) | 強い |
Ⅳ群 マイルド・ミディアム(Medium・M) | 穏やか |
Ⅴ群 ウィーク(Weak・W) | 弱い |
皮膚の薄い場所は角質層への浸透率が高くなるので、症状のひどさだけではなく塗
る場所でも種類を分ける事が大切です。
あせもが良くできる場所には
頭、額、首、肘の内側、脚の付け根、脚の内側、膝の裏側
おしり、胸の下、ウエスト、脇
皮膚が薄い場所は肘の内側、脚の付け根、膝の裏側、おしり等は比較的皮膚が薄く
なります。
ステロイド外用剤の「アンテドラックステロイド」
かゆみや炎症に対しての効き目は高くなるのですが、体に吸収され効き目は弱い
ステロイド外用剤になります。
かゆみや炎症に対しては「Ⅲ群 ストロング(Strong・S)強い」の効き目なので
すが、体への吸収は「Ⅴ群 ウィーク(Weak・W)弱い」になります。
トータルの効き目としてはⅣ群 マイルド・ミディアム(Medium・M)
穏やか薬になります。
皮膚が薄い場所には今出ている症状を改善しやすく、体への吸収が弱い
「アンテドラックステロイド」の製品です。
赤ちゃんや子供のステロイド外用剤
赤ちゃんや子供であってもステロイド外用剤は使う事ができます。
赤ちゃんにステロイド外用剤を使う時の目安には
赤ちゃんでは 「Ⅴ群 ウィーク(Weak・W):弱い」
乳児~6歳位 は「Ⅳ群 マイルド・ミディアム(Medium・M):穏やか」
小学生以上では「Ⅲ群 ストロング(Strong・S):強い」
ステロイドを使う場合使い方や期間を必ず守るようにし、市販薬を購入していても
できるだけ早く病院に行き症状にあった薬を処方してもらいます。
副作用
副作用として現れてしまう症状には
皮膚が薄くなり傷が付きやすくなる
皮膚が赤くなる(毛細血管拡張)
ニキビができやすくなる
毛が多くなる
細胞やウイルスに感染しやすくなる
ステロイド外用剤は「合成の副腎皮質ホルモン剤」と呼ばれています。
とても少ないのですが、体内でも作られている副腎皮質ホルモン剤が外部からも
入ると低下してしまい、骨や筋肉が弱くなる、感染症にかかりやすくなるなどが起る
場合があります。
人間の体は汗を出して体温を調整しているので、汗の量を考えた場合気温が高く
なる程汗が出てしまいます。
そして毎年厳しさが増す夏の暑さ、30年前と今の温度差は「約2.5℃」今の方が高く
夏になるとほぼ体温と同じ35℃以上の日は昔より今の方が多く、長く続きます。
近年ではエアコンの温度調整をしている場所が多くなっり蒸発できない汗が皮膚の
上にとどまりやすく、赤ちゃんや子供、大人、皮膚の強い弱いに関係なくあせもに
なる人が増えています。
虫刺されではない痒さや汗でべたつく時のかゆみはあせもになっている場合がある
ので、早めに薬を塗る事が大切です。