マスクを手作りする際にガーゼなどの生地や材料が揃わなかった場合でも、不織布
を使ってマスクを作ることもできます。
布マスクの生地の種類だけでなく、不織布について知っておくとマスク作りにバリ
エーションができます。
「ガーゼのマスクと不織布マスクの違いは?」
「そもそも不織布って何?」
といった疑問を持っている人に不織布マスクについて紹介します。
また、不織布のマスク作りを検討している人に、手軽に買える不織布についても紹介
します。
そもそも不織布とは?
「不織布マスクという言葉をよく目にするけど、そもそも不織布って何?」
という人もいるでしょう。
不織布(ふしょくふ)とは、
名称の通り織っていない布のことで、糸や繊維で織るのではなく、繊維を熱や機械、
科学的作用などによって接着させて薄いシート状にしたものです。
いろいろな素材を目的によって好きなように成形できるのが特徴で、我々の生活で身
近なものでは、マスク以外にもおむつや生理用品などでよく使用されています。
家庭用マスクと言われているマスクは大きく分けると
・綿織物などを重ね合わせたガーゼタイプのマスク
・不織布マスク
この2つに分けることができます。
不織布マスクは保温性、耐久性、通気性に優れているのが特徴です。
また、一般的に安くて使い捨ての物が多いのも特徴です。
不織布の主な原材料
不織布は原材料や構造などによって、強度や柔らかさなどが変わっていきますが、マ
スクに使用される原材料の多くは化学繊維で、化学繊維のなかでも多く使用されてい
るのが
・ポリエステル
・ポリプロピレン
ここでは、不織布の主な原材料であるポリエステルとポリプロピレンについて紹介し
ます。
ポリエステル
ポリエステルは、化学繊維のなかでも生産量や使用量の多い繊維です。
丈夫でしわになりにくく、耐候性、速乾性に優れているのが特徴です。
ポリプロピレン
ポリプロピレンは化学繊維のなかで一番軽いのが大きな特徴です。
また、軽いだけでなく丈夫で速乾性、保温性に優れているため、衣料やマスクを始め
いろいろな物の原材料として使用されています。
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マスク作りに手軽に買える不織布
マスク作りをするための不織布はいろいろありますし、そのほとんどの不織布はお店
やネットで手軽に買えるものばかりです。
ここでは、マスク作り用として手軽に買える不織布をいくつか紹介します。
園芸用多機能不織布シート
百均ショップの園芸コーナーをチェックしてみると、不織布シートが置いてあること
がよくあります。
例えば、ダイソーでは園芸用多機能不織布シートは園芸用という記載がありますが、
不織布マスクとして代用ができます。
ダイソーの園芸用多機能不織布シートなら5メートルあるので、これ1つでたくさんの
マスクをつくることができるのでコスパ的にもおすすめです。
フェイスペーパー
フェイスペーパーは接骨院、整骨院、リラクゼーション施設などでもよく使用されて
いて、施術を受ける人の顔にかけても息苦しくならないため、マスクの代用品として
も使用ができます。
フェイスペーパーでマスク作りをする場合は、2つ折りにして2枚重ねで作るのが
おすすめです。
フェイスペーパーはドラッグストアやネットなどで購入ができます。
ラッピングシート
百均ショップや雑貨店などで販売されているラッピングシートでもマスク作りするこ
とができます。
ラッピングシートでマスク作りをする際もフェイスペーパーと同じように2枚重ねか3
枚重ねにするのがおすすめです。
ちなみにラッピングシートを販売しているところであれば、ラッピング用のメタリッ
クタイも販売されているケースが多いと思いますが、メタリックタイをマスクの上に
取り付けて、鼻あて金具にすることもできます。
キッチンペーパー
キッチンペーパーもしくはペーパータオルで簡易マスクを作ることも可能です。
自分の咳やくしゃみをした時などの飛沫を防ぐ、いわゆる咳エチケットの効果はじゅ
うぶんに期待できます。
作り方もすごく簡単です。
作り方
まず、キッチンペーパーを1センチくらいの間隔で端から順番に折って
プリーツをつくります。
全て折ったら両端に輪ゴムをホッチキスでとめます。
両端をとめたら折ったキッチンペーパーを開けば完成です。
キッチンペーパーを折ったり、開いたりする時は破れてしまわないようにやさしく扱いましょう。
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水切りネット
キッチン用品として多くの人が利用している水切りネットのなかには不織布タイプの
ものもありますが、不織布タイプの水切りネットは、市販の使い捨てマスクの主な原
材料と同じポリプロピレンが使用されていて、マスク作りの不織布としてもおすすめです。
水切りネットはすごく薄いので1枚ではマスク効果に不安があるので、マスクを作る時
は2、3枚重ねあわせてつくるのがおすすめです。
マスクに関するよくある疑問
マスクを作ったり、使用したりしていてわからないことや改善したいことがあるとい
う人もたくさんいると思います。
そこで、ここではマスクに関するよくある疑問について紹介します。
手作りでマスクの効果が期待できる?
マスクを手作りしてみようかなと考えている人のなかには、
「手作りのマスクでもマスクの効果はちゃんと期待できるのだろうか?」
と不安に思う人も少なくないでしょう。
手作りの不織布マスクによって、ウイルスなどの侵入を完璧に防ぐということは期待
できません。
しかし、くしゃみなどによるウイルスを含んだ大きな飛沫から守ったり、自分のく
しゃみなどによる飛沫を防止したりするという効果はある程度期待ができます。
また、手に付着したウイルスが顔を触れた時に付着するのを防ぐ効果や、口を乾燥し
にくくなることで菌が繁殖しにくくなる効果なども期待できます。
こうしたことから手作りの不織布を作って、そのマスクをつける価値はじゅうぶんに
あるということができます。
ただし、感染予防としてマスクを着ける場合、マスクしてさえおけば問題ないという
ように過度にマスクの効果を期待するべきではありません。
感染予防の効果を上げるためにはマスクをつけるだけでなく、換気、消毒、手洗い、
うがいなどもしっかりとおこなっていくことが大切です。
マスクと顔の隙間を減らすには?
マスクをつける際に顔とマスクとの間に隙間ができてしまうのを何とかしたいという
人も多いでしょう。
特に手作りのマスクの場合、うまく顔のサイズに合ったマスクを作ることができずに
隙間ができてしまうケースも少なくないでしょう。
顔とマスクとの間に隙間ができてしまうとそこから、細菌やウイルスなどが侵入して
しまうので、マスクの効果が薄れてしまいます。
マスクと顔の隙間を減らす方法
隙間を減らす方法としては、
マスクを縦に半分に折り目を入れてからつけることで左右対称につけることができる
ようになるのでマスクが顔に密着しやすくなります。
また、マスクのサイズが少し大きくて隙間ができやすい場合は、ストラップをクロス
させてつけるとマスクが引っ張られるようになって密着するので隙間を減らすことが
できます。
マスクをつけると耳が痛いのを何とかできない?
マスクをつける機会が増えて耳が痛くなったという人もたくさんいると思います。
そういった場合は、クリップを活用する方法があります。
マスクのストラップをクリップでつなぐと耳ではなく首でマスクを固定させることが
できます。
マスクの紐の代用品には何がある?
マスク作りをする際には生地の種類を何にするかの他にも紐をどうするかで悩む人も
多いでしょう。
マスクの紐は百均ショップに行くとマスク用のゴムが売っているところもあります。
そうしたマスク用の紐がない場合、マスクの紐の代用品として多くの人が思いつくの
が輪ゴムだと思います。
輪ゴムなら身近にありますし、マスクにも簡単に取り付けることができます。
しかし、輪ゴムだとマスクを長時間つけていたら耳が痛くなる人も少なくないようです。
そういう場合は、ストッキングやタイツ、Tシャツなどをカットして紐状にしてマスク
に取り付けるのもおすすめです。
ストッキング、タイツ、Tシャツなどの素材の方が輪ゴムよりも肌に優しくフィットする
ため痛くなりにくいです。
また、百均ショップなどでは、防止用のあご紐や手芸用のゴム紐、いろいろな用途に
使える丸ゴムやヘアゴムなどが販売されているので、そういったもので代用すること
もできます。
私自身使用して意外に快適だったのがカラー紐(スピンドル)
「ゴムじゃないけど大丈夫?」
と思うかもしれませんが、結び目からサイズ調整もできるのでマスクが取れてしまう
ことも耳が痛くなりませんでした。
一回使用して捨ててしまうとコストが高くなるので、紐だけ外してマスク本体を捨
てるようにするとコストも抑えることができます。
カラー紐(スピンドル)の幅は種類があるので好みで選ぶことができます。
私のおすすめは4mm幅です。
ゴム類が売り切れていた時にも販売されていたのでぜひ一度検討してみくださいね。
不織布マスクについてと、手軽に買える不織布について紹介しました。
こうしてみると、不織布マスクの材料となりうるものは意外とたくさんあることが分
かると思います。
また、どの材料も百均ショップ、ホームセンター、ドラッグストア、ネット通販などで
手軽に手に入る物ばかりです。
市販のマスクを手に入れることができないという場合や、自分でオリジナルのマスク
を作ってみたいという人は手作り不織布マスクに挑戦してみてはいかがでしょうか。