ほとんどの植物は外敵から守るためにあくを持っています。
外敵から守るあくは食べる時には必要はない
「渋み」「苦み」「えぐみ」「不快な臭い」になります。
それらを取る方が食べやすく、料理もしやすくなる事から
あくを抜く、取る事が大切になりたけのこを茹でる事であく抜きをする事
が出来ます。
たけのこのあく抜きの時間
お鍋の場合
茹でる時間は「約1時間」
茹で汁に入れたまま蓋をせずにひと晩置きます。
圧力鍋の場合
茹でる時間は「15分~30分」
蓋があくまで自然に冷やします。
蓋が開くようになったら開けてひと晩置きます。
ポイント
冷水・冷蔵庫はX
たけのこを冷やすのであれば冷蔵庫に入れると良いように思うのですが
まだ熱いたけのこを冷蔵庫の入れたり、水で冷ましてしまうと風味を損ない
美味しくたけのこを食べる事が出来ません。
熱いたけのこを急に冷ましてしまうとたけのこが小さくなる(縮んでしまう)
割れたりする原因になります。
たけのこのあく抜きの方法
ぬか :水2Lにカップ1
米のとぎ汁:2L
生米 :水2Lにひとつかみ
重曹 :水2Lに小さじ2
大根おろしの汁 :大根の汁(300ml)水(300ml)・塩小さじ1
大根の汁と水は同じ割合
分量が違ったからと言ってとんでもない事が起る事はありません。目安の分量にな
りたけのこの量で調整して下さいね。
一緒に唐辛子(鷹の爪)を入れる場合もあります。
唐辛子(鷹の爪)を入れる場合は2~3本
唐辛子(鷹の爪)を入れる理由はあくの「渋み」「苦み」「えぐみ」「不快な臭い」
を誤魔化す、感じにくくする事と唐辛子(鷹の爪)に含まれているカプサイシンが
殺菌・抗菌作用がある事からカビや防腐対策に入れられています。
①外皮がついたままたけのこを洗います(ゴミや土を落とします)
②外皮を2~3枚はがします。
③根元の粒々、固い部分を削り落とします。
④穂先を斜めに切り落とします。
⑤上から縦に1本切り目を入れます。※皮をむく時にむきやすくなります。
⑥たけのこが入るくらいの鍋にたけのこを入れ
ぬかや唐辛子(鷹の爪)等を入れ、たっぷりの水(又は2L)を入れます。
⑦沸騰をしたら、中火~弱火にしたけのこが浮かないように落としぶた(お皿等)
をして約1時間程煮ます。
⑧竹串を粒々のあった部分に刺して、スッと刺さるようなら(柔らかい)火を止め
ます。粒々のあった部分が一番固い部分なのでその場所で確認をします。
⑨蓋をせず、そのままの状態でしっかり冷まします。※ひと晩置く
ひと晩置いたら
①切り目から皮を開くようにむきます。結構中が小さくなるくらいむきます。
②粒々の部分等の残った皮は竹串等を使って取ります。
③たけのこに付いたぬか等を洗い流します。
たけのこのあく抜きのとてもわかりやすい動画です。
メモ
・ぬか+唐辛子(鷹の爪)
・米のとぎ汁+重曹+唐辛子(鷹の爪)
・量が少なかったり、唐辛子(鷹の爪)
用意出来る場合は一緒に使う事も出来ます。
どうせ向いてしまのからはじめから外皮を向いてから茹でた方が良いように思うの
ですが、外皮の成分になる亜硫酸塩がたけのこの繊維を柔らかくし、食べやすくし
てくれます。
大根おろしの汁場合
①先に外皮をむいて、料理に使う大きさに切っておきます。
②火にかける前に大根おろしの汁・水・塩を入れたボール等にたけのこを入れて
約1時間~2時間置きます。
③軽く水洗いをしてお鍋に入れて約2分程茹でて料理に使います。
大根おろしの汁を使う事で無くなりやすい香りや旨みをとどめてくれます。
たけのこが鍋に入らない
穂先を斜めに切り落としてもまだお鍋に入らない場合は、
縦に半分に切って入れます。
半分に切った方が柔らかくなりやすいとも言われています。
たけのこのあく
たけのこを収穫したら、たけのこをもらったら「すぐに茹でるようにする」
と言われています。あくは時間がたつと増える、強くなりあくが強くなると
「渋み」「苦み」「えぐみ」「不快な臭い」が強くなります。
新鮮なたけのこ程あくは少なくなります。特に「朝掘りたけのこ」はあくが
一番少ない状態だと言われています。
あくは体に悪い?
たけのこのあくが体に悪いのか、悪くないのかと言うと普通に食べる場合悪い影響
が出る事がほとんどありません。あくを抜く、取る方がたけのこを美味しく食べや
すく、料理がしやすくなります。
たけのこのあくの成分は主にホモゲンチジン酸になりその他にはシュウ酸がありま
す。たけのこの栄養成分になるチロシンが酸化するとホモゲンチジン酸と言うあく
に変化しえぐみを感じてしまいます。
たけのこの食べすぎ
シュウ酸は体に影響が出やすい成分だと言われています。
シュウ酸は体内のカルシウムや鉄と結合しやすい事から結石、カルシウムや鉄
マグネシウムの体内での吸収を妨げてしまうと言われています。
たけのこを多く食べ過ぎてしまう事に注意をする必要はあるのですが、普通に食べ
る場合シュウ酸を取り過ぎてしまう方が難しくなります。
尿路結石になりやすい、骨粗鬆等体質によっては注意をした方が良い場合もありま
す。その場合たけのこだけを食べてなりやすいのではなく、シュウ酸の1日の摂取量
に気を付ける必要があります。
ショウ酸が多く含まれている物にはほうれん草、バナナ、芽キャベツ、レタス
さつま芋、ココアやチョコレート、ピーナッツ等特に好きな人は摂る事が多い緑茶
にも含まれています。
普段の生活の中で旬の食べ物「たけのこ」も一緒に摂る場合は、体内のカルシウム
を吸収しないようにカルシウムと一緒に摂る事で防ぐ事が出来ます。
一緒に摂る物には牛乳、ヨーグルト、しらす等の魚類、わかめ等の海藻類。
腸の中でカルシウムを吸収してしまわないように食事の時や後、あえ物にしたり
胃の中で食べ物を消化する前に一緒に摂るようにします。
たけのこ定番になる「若竹煮」たけのことわかめを一緒に煮るレシピなのですが
わかめにはカルシウムが含まれているので、体内のカルシウムを吸収する事を
防いでくれます。☞若竹煮のレシピ
たけのこのシュウ酸は水溶性になる事から水に溶けやすく茹でる事で約40~50%は
水に流れ出ます。たけのこでは可食部100gに対して約645mgのシュウ酸は茹でると
138mgになると報告がされています(約78%減)
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たけのこのあく抜き簡単な方法
ぬか、米のとぎ汁、米、重曹を入れる
・繊維を柔らかくする
・味が染み込みやすくなる
・白く茹で上げる
ぬかに含まれているカルシウムがたけのこのシュウ酸を吸収し
ぬかの成分がたけのこの旨みを引き出す。
重曹はアルカリ性になる事から酸とアルカリ性を結合させて
「渋み」「苦み」「えぐみ」「不快な臭い」を取り除く。
あく抜きの際に使われるぬかや米のとぎ汁、重曹そして唐辛子(鷹の爪)は
あくを減らす・取り除くと言う意味では化学的に証明されてはいません。
入れる事であくを減らすのではなく増やさないようにする、あく止めしてい
ると言う事です。水に溶け出しやすいシュウ酸は水だけで茹でてもあく止め
ができホモゲンチジン酸は加熱する事であく止めが出来ます。
水であく抜き
材料を用意しないくて良いのは「水であく抜き」をする方法です。
水だけでもあく抜きができ、水の方が美味しくあく抜きが出来るとも言われています。
大根おろしの汁
大根おろしの汁を用意する必要はあるのですが茹でる時間で比べた場合
たけのこを大根おろしの汁につけて置く事で一番早くなります。
茹でる時間通常約1時間 → 大根のおろし汁の場合約2分
参考
トータルの時間は変わらない
圧力鍋がある方が時間は短縮出来ますが、圧力鍋が無い場合、トータルの時間は
あまり変わりません。
ぬかは臭いがある事から唐辛子(鷹の爪)を入れていたとしても、ぬかの臭いが勝っ
てしまう、残ってしまう場合もあります。
ぬかの臭いが苦手で念の為「渋み」「苦み」「えぐみ」「不快な臭い」用に何か入
れたい場合は臭いのない「重曹」を使う事をおすすめします。
あく抜きをしないで使う
どうしてもたけのこの香りは残しておきたい、たけのこも収穫したての新鮮な場合
あく抜きをせず調理をする事も出来ます。
その場合もあく止めをする事が重要になる事から
高温で揚げる :天ぷら等
味付けを濃くする:オイスターソース炒め等
一般的に販売されているたけのこの場合、薄く切って両面を焼いただけでは
「渋み」「苦み」「えぐみ」「不快な臭い」は感じやすく食べにくくなります。
あく抜きをしたけど「渋み」「苦み」「えぐみ」を感じる時に、もう一度あく抜き
をしたり、水にさらしても今あるあくを減らす事は難しくあまり変わらないはずです。
その場合高温で揚げたり、味付けを濃くする方がカバーしやすくなります。