生活

赤ちゃんが麦茶を飲まない時はどうすればいい?

2020年6月20日

離乳食を始めるようになった赤ちゃんに対して、気を配る必要が出てくるのが水分補
給です。

離乳食を始めるまではミルクや母乳でじゅうぶんだったのが、
ミルクや母乳を飲む量が減っていくと共にミルクや母乳以外での
水分補給が必要になってきます。

その水分補給の方法として麦茶を飲ませることはおすすめですが、

「どれくらいの量飲ませればいいの?」
「どうやって飲ませたらいいの?」

という人もいるでしょう。
また、すでに赤ちゃんに麦茶を飲ませていて、思うように飲んでもらえないという人
もいるではないでしょうか。

そこで、ここでは赤ちゃんに麦茶を与える量や飲ませ方などについて紹介します。

赤ちゃんに必要な水分補給量

赤ちゃんに必要な一日の水分補給量の目安は、月齢を基準とした場合

参考

・生後2カ月から6カ月くらいの赤ちゃんで120mlから180mlくらい
・生後6カ月以降は200mlから240mlくらい

また、月齢ではなく体重を基準とする場合は、

参考

・10㎏以内までの赤ちゃんの場合は体重1㎏あたり100mlくらい

10㎏以内までの赤ちゃんの場合は体重1㎏あたり100mlくらいを目安にするとよいと
言われています。(例:体重2.5㎏なら250mlが一日の水分補給量の目安)

この水分補給量はあくまで目安で、成長スピードやその日の気温や体調などによって
も異なるので、赤ちゃんをじっくりと見守りながら必要に応じて水分補給してあげま
しょう。

赤ちゃんに麦茶を与える時の1回の目安量

参考

・1度にあげる量は10mlから30mlくらい

赤ちゃんに必要な1日の水分補給量の目安は月齢や体の成長によっても異なってきます
が、どの時期であっても一度にまとめて飲ませるのではなく複数回に分けてあげるよ
うにします。

1度にあげる量は10mlから30mlくらいで5、6回に分けて飲ませるのを目安にすると
よいでしょう。

麦茶の飲ませ方

水分補給のために赤ちゃんに麦茶を飲ませる時に、必要な水分補給量を知っておくこ
とは大切ですが、どのような方法で飲ませるかも赤ちゃんがスムーズに水分補給量が
できるかに関わってくるので重要なポイントになります。

おすすめの飲み方は、赤ちゃんの月齢によっても異なります。
ここでは、赤ちゃんに麦茶を飲ませる時のおすすめの飲み方を時期別に紹介します。

離乳食初期

哺乳瓶

生後2カ月から6カ月くらいの離乳食初期は、いきなりコップで飲むことはできないの
で哺乳瓶に麦茶を入れて飲ませるのがおすすめです。

赤ちゃんが哺乳瓶に慣れていないからと、飲みやすいようにと中身が出やすい哺乳瓶
を選んでしまうと、麦茶を喉に引っ掛けてしまう可能性があるので哺乳瓶選びには注
意が必要です。

離乳食中期

スプーン

生後7、8カ月後くらいになると、少し練習をすればスプーンで水分補給をすることが
できるようになる赤ちゃんが多いので、この時期に麦茶をスプーンで飲ませてみるの
もおすすめです。

離乳食後期

コップ

生後9カ月以降くらいになったらコップで飲み物を飲む練習をおこなうのがおすすめな
ので、麦茶もコップで飲ませる練習をおこなってみるとよいでしょう。

初めてコップで麦茶を飲ませる時はできるだけ小さい容器に少量の麦茶を入れて飲ませ
るところから始めましょう。

赤ちゃんが麦茶を飲まない時の対策

赤ちゃんの水分補給のために麦茶を飲ませるのはおすすめですが、水分補給が必要な
時に赤ちゃんがなかなか飲んでくれないこともあります。

そんな時にちょっとした工夫をすることで飲んでくれることもあります。
ここでは、赤ちゃんが麦茶を飲まない時の対策について紹介します。

道具を変えてみる

赤ちゃんが麦茶を飲もうとしない場合に、道具を変えて飲ませてみると飲んでくれる
こともあります。

ストロー付きのマグカップでは飲まなかったけどスプーンであげたら飲んだとか、哺
乳瓶では飲まなかったけどコップに変えたら飲んだというケースはよくあるのでいろ
いろな道具を試してみると良いでしょう。

容器に少しずつ麦茶を入れてみる

赤ちゃんに麦茶を飲ませる時に1回分の量をまとめて容器に入れて飲ませる人が多いと
思いますが、

容器にたくさんの量が入っていると、こんなに飲めないと思って嫌がることもあるので、
容器に入れるのを数回に分けて容器に入っている量を減らすと飲むようになるこ
ともあります。

麦茶を薄めてみる

赤ちゃんの麦茶は大人の麦茶よりも薄くなっていますが、さらに薄めてみることで飲
んでくれることがあります。

最初は2倍くらいに薄めて慣れてきたら徐々に薄める量を減らしていくと良いでしょう。

粉ミルクや母乳を混ぜる

まだ、母乳やミルクを与えている時期の赤ちゃんや、授乳期間を終えて間もない赤
ちゃんの場合は、麦茶にミルクや母乳を少し混ぜてみると飲んでくれることがあります。

飲んだら褒める

あまり積極的に麦茶を飲まないという赤ちゃんには、ちょっとでも飲んだ時に

「えらいね」
「すごいね」

と褒めてあげると、積極的に飲むようになることもあります。
赤ちゃんがしっかり水分補給をおこなえるように積極的に声を掛けてあげましょう。

麦茶を飲みすぎるのも良くない?

赤ちゃんにはしっかりと水分補給させてあげる必要がありますが、だからといって麦
茶を飲ませ過ぎるのもよくありません。

ここでは、赤ちゃんが麦茶を飲みすぎた時に考えられるリスクについて紹介します。

栄養が足りなくなる

まだ母乳やミルクを与えている段階で麦茶をたくさん飲ませてしまうと、その分母乳
やミルクを飲まなくなってしまいます。

そうなると本来母乳やミルクから摂取するはずだった栄養が足りなくなってしまうの
で注意が必要です。

水中毒の恐れも

母乳やミルクを卒業している段階の赤ちゃんであっても、過剰に水分を摂取すること
で水中毒になる恐れもあるので飲みすぎには注意が必要です。

水中毒とは水分を取り過ぎることで血液内のナトリウム濃度が下がってしまい、さま
ざまな症状を引き起こすものです。

水中毒の症状にはめまい、疲労感、頻尿、下痢などがあり、重症の場合は嘔吐、呼吸
困難、意識障害などの症状が出て命の危険にさらされることもあります。

水中毒はちょっと飲みすぎたくらいで発症するものではありませんが、過剰摂取する
と水中毒になる可能性もあることを知っておくとよいでしょう。

赤ちゃんの麦茶アレルギーについて

赤ちゃんに初めての食べ物や飲み物をあげる時に気になるのがアレルギーだと思います。

アレルギーのなかでも五大食物アレルゲン(小麦、大豆、米、牛乳、鶏卵)は特に注
意すべきと言われますが、麦茶は大麦なので、五大食物アレルゲンには当てはまりません。

しかし、小麦アレルギーの赤ちゃんのなかには麦全般を控える必要があるケースもあ
りますし、そうではない場合も大麦でアレルギーになる可能性もゼロではありません。

そこで、ここでは麦茶アレルギーになるとどのような症状が出るのかや、初めて麦茶
を飲ませる時の注意点について紹介します。

アレルギー反応や症状について

麦茶アレルギーの症状は一般的な食物アレルギーと同じで、

・赤いブツブツした湿疹や蕁麻疹
・目や口の腫れや痒み

などといった皮膚に出る症状が主な症状です。
その他に、くしゃみ、鼻水、下痢、嘔吐などの症状が出ることもあります。

症状がひどい場合は呼吸困難となることもありますし、症状が進行して血圧が下がっ
て意識が遠のいたりするなど、生命の危機にさらされることもあります。

初めて麦茶をあげる時の注意点

どのような食物や飲み物であっても、体質によってはアレルギーになる可能性はゼロ
ではないので、赤ちゃんが初めて口にする時は、少量食べさせてみて問題ないか、ま
ずは様子を見るのが基本になります。

赤ちゃんに初めて麦茶を飲ませる場合も、最初はスプーンで少量飲ませて様子を見な
がらちょっとずつ量を増やしていきましょう。

麦茶は正しく保存しよう

赤ちゃんに安心して麦茶を飲ませるためには水中毒やアレルギーに気を付ける他に保
存方法にも気を付ける必要があります。

赤ちゃんは、麦茶で水分補給をする場合、一度にたくさん飲むことはできないので、
用意した麦茶が残ってしまうことが多いでしょう。

口をつけた麦茶は菌が繁殖しやすいので、保存せずに飲み切るか捨てるようにしま
しょう。

口をつけていないものは常温保存ではなく、清潔な容器に入れて冷蔵保存、または冷
凍保存しましょう。

冷蔵保存や冷凍保存した場合でもできるだけ早く使い切るようにし、

・冷蔵保存なら3日以内
・冷凍保存でも2週間以内

に使い切るようにしましょう。

赤ちゃんに麦茶を飲ませる時の量や、飲ませ方について紹介しました。

成人の場合は喉が渇いたタイミングで自分が好きな飲み物を好きな量だけ飲んで水分
補給ができますが、赤ちゃんにはできません。

よって、赤ちゃんの様子を見て適切なタイミングで水分補給をしてあげる必要があり
ます。
また、何を飲ませるかとか、一日の飲む量など細かく気を配る必要があります。

正しい方法で水分補給をおこなうことで、赤ちゃんが順調に成長していくことができ
るように、麦茶での水分補給のやり方をしっかりと知っておきましょう。

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