ある日家に犬がやって来ました。祖母が入院をしてしまい飼っていた犬の
面倒を見る必要になり、我が家でお世話をする事になりました。
犬は大好きですぐにモフモフ撫でていたのですが、気になったのが「口臭」
口臭がひどくてどうにかせずにいられない状態でした。
年齢は10歳、本格的に歯磨きをする年齢はとっくに過ぎていました。
大人しいので口は触らせてくれるのですが「それはちょっとやめてくれませんか」
とやんわり、時にはあからさまに断られる感じです。
歯磨きをしても舌との戦いになりこれで歯磨きができているのかな?
と思いながらも続けていたのですが、そんな中見つけのが「ヨーグルト」
犬も人間も笑顔になる歯磨きの方法です。
犬の歯磨き「ヨーグルト」
祖母は高齢な事もあって定期的に歯磨きをしているとは思えません。
今からでもコツコツ積み重ねる事が大切なんだと思い、毎日は難しくも週に
2回~3回出来る限り歯磨きをしても口臭はなかなか治まる事はありませんでした。
「またですか?」と言う目で訴えてくるので「そうですよ」と語りかけていますが
「またですか?」の悲しい目に負けてしまいそうになります。
そんな時に出会ったのが「ヨーグルト」ほとんどの犬は食いしん坊。
食べ物が歯磨きの変わりになるのであれば、悲しい目が好奇心の目に変わる事は
想像できます。犬の嬉しい顔は本当に癒されます。
犬の口臭
犬にはもともと口臭がありません。少しでも臭いを感じた場合
犬の口臭の原因となる事には
・口内環境
・食べ物
・病気
これらのことがあります。
口内環境
まずはじめに疑うべき事になる口内環境。
口内環境での口臭の原因のほとんどは「歯周病」
歯周病とは歯と歯肉の隙間にできた歯垢(しこう)歯のあかの中で細菌が増えて炎症を
起こす事。細胞が発酵してガスを発生させてしまいます。
炎症が起ると歯茎が腫れやすく、腫れてしまうと分泌物を出します。
歯茎の腫れはひどくなると膿も出て来ます。
・細胞が発酵して出るガス
・炎症が起ると出る分泌物
・炎症がひどくなると出る膿
これらが原因で口臭が起る事が多くなります。
そして歯周病が起りやすい原因に歯石があります。
歯石その物は石灰化した物、歯垢(しこう)のような細菌でもないので害のある物では
ありません。
歯石が歯につくと歯はザラザラになり、色も変わります。
歯石が付いてしまった歯の歯垢は取りにくくなり、より一層歯垢は溜まりやすく
歯石も付きやすくなります。
歯石が溜まってしまうと歯茎から出血がしやすくなり血の臭いも口臭の原因になります。
歯石は「歯の出発点」
歯周病を予防するためにはまず歯石を取り除く必要があります。歯周病を予防するた
めには歯と歯肉の隙間にできた歯垢(しこう)を取り除く、溜まりにくくする事が大切です。
「定期的な歯磨き・歯垢取りは口臭の予防につながる」
ヨーグルトと口臭
口臭の原因は「歯と歯肉の隙間にできた歯垢(しこう)の中の細菌」
この細菌を増やさない状態にする事が大切になります。
そして細菌を増やさないようにしてくれる性質がある物に「乳酸菌」があります。
乳酸菌の中の「乳酸菌LS1」は細菌を殺してしまう性質、口の中の悪い菌を無くしてくれ
る働きがあるといわれています。
乳酸菌LS1を含む身近な食べ物が「ヨーグルト」
ヨーグルトを使って歯磨きをしたり、ヨーグルトを口の中に入れる事で悪い菌を
増やさない、無くして口臭を抑えてくれるといわれています。
ヨーグルトで歯を磨く、ヨーグルトを歯と歯肉、歯茎の境目に付ける磨くイメージ。
人間の場合歯周病だけでなく虫歯も予防していくれます。
しかし、良い菌を悪い菌が多い場所に入れても悪い菌に負けてしまうので、今ある口内の
悪い菌は取り除く必要があります。
基本的には歯磨きになる殺菌、口内ケアをしてから乳酸菌を入れる事で良い菌が口の
中で活躍します。
①殺菌、口内ケアの歯磨きをする
②無糖ヨーグルトで歯と歯肉、歯茎の境目を磨く
③すぐに水を飲まないように注意する
すぐに水を飲んでしまうと、今入れた乳酸菌を胃の中に流してしまう事になります。
できれば約20分そのままにしてから水を飲むようにします。
毎日歯磨きができない時には②の「無糖ヨーグルトで歯と歯肉、歯茎の境目を磨く」
だけでもできるだけ毎日続けるようにします。
牛乳とヨーグルトの違い
犬に人間の食べ物を与える事は良くないと言われる理由には、人間の食べ物に含まれ
ている「糖質」「塩分」があること。
与え続ける事で寿命を縮めてしまうといわれています。
糖分と塩分はないのですが、「牛乳」を犬に与えると下痢をしやすい場合があります。
同じ乳製品になるヨーグルトも与えてしまうと下痢になりそうなのですが
牛乳で下痢になる原因は牛乳に含まれている「乳糖」
乳糖に対して消化や吸収がしにくいと下痢を起こしやすくなります。
人間と同じ全ての犬が下痢を起こしてしまうと言う事ではありません。
そして、ヨーグルトにも「乳糖」は含まれているのです。しかしヨーグルトに含まれてい
る乳酸菌が乳糖を一部分解してるため、牛乳に比べて下痢になりにくいということです。
牛乳がダメでも乳酸菌になるヨーグルトはお腹に優しくなるので下痢にならない場合も
多いですが、牛乳で下痢になる時はヨーグルトは大丈夫か少し与えて様子を見て使う
ようにします。
基本的にヨーグルトは犬に害のある食べ物ではありません。
しかし、人間も同じように犬にも体質があります。犬の状態を見て注意して使うようにし
ます。もっとも大切なのは
犬にヨーグルトを与える場合は必ず「無糖ヨーグルト」
毎日与えるのであれば必ず「無糖ヨーグルト」を選びます。
味がついてると美味しそうな顔をするのですが、ここは我慢です。
どのくらいの量をあげたらいいのか、タイミングや回数はどうすればいいのかと
思ったらぜひこちらも参考にしてください。
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口内環境以外の犬の口臭の原因
食べ物
今日は口が臭うなと思う時
・いつもと違う餌
・油分多いもの
・穀物類
少し多く与えてしまうと口臭を感じやすくなります。油分は口の中を酸性にしやすく、
多く与えてしまうと穀物類が消化しきれなかった事で消化不良を起こし口臭につなが
る場合があります。
食べ物で口臭がある場合、便の回数が多い・嘔吐・下痢がしやすくなります。
◎病気
くしゃみが多い、鼻水が良く出る、呼吸が激しい | 鼻炎 |
よだれが多い、食欲がない、声が変 | 咽頭炎 |
おしっこが少ない、食欲がない 嘔吐 | 腎臓病 |
食欲があり過ぎる、水をよく飲む、おしっこが多い | 糖尿病 |
食欲がない、下痢、嘔吐 | 尿毒症 |
これらの症状がすぐに病気につながると言う事ではないのですが、腎臓病は比較的
進行が早く、尿毒症は生命にかかわる事もあります。
いつもと違う症状にはじゅうぶんに注意する必要があります。
犬と歯磨き
もともと犬の世界に歯磨きはありません。
昔は歯磨きをする事もほとんどありませんでした。
犬が歯石を自分で取る場合、太い骨やひずめを食べて取っていると思っていたので
すが、犬に限らず肉を食べる動物は肉も骨も全て食べる事はありません。
太い骨は残り、食べているのはそこに付いていた肉、小さい骨は食べるかもしれま
せが太い骨やひずめを食べる習慣は犬にはなかったようです。
犬の口内は人間の口内の環境より早く歯石が付きます。
歯石が付くと細菌が溜まり、口臭だけではなく歯や犬の体にも影響が出やすくなります。
病院で取ってもらったり、定期的に家でも歯石を取ってあげる事が必要です。
今と昔では人間と犬との関係は少し違うように感じています。ペットと言う言葉で
は収まらない、家族と言う方が自然になる関係。
昔に比べ「犬の寿命」や「生活環境の変化」から人間と同じように、歯石を取ったり歯磨
きは犬にとっても生きて行くために必要です。
人間の話ですが、朝起きると片方の顔が腫れ微熱もある時あり、歯や歯茎、頬も痛
くなかったのですが、念のため歯医者に行くと原因は「細菌」
口の中の細菌(恐らく歯垢だと思います)が胃の中に入ったことで、片方の顔が腫れて
しまい、少し熱が出たようです。
人間の場合自分で病院に行く選択ができますが、これが愛犬だと思うと心穏やかでは
ありません。
冷たい視線を感じても週3回はしたい歯磨き、定期的にする歯石取り
毎日のヨーグルトはやり続けると誓いました。