季節で感じる乾燥、暖房や冷房などからくる乾燥、今では1年中肌の乾燥に悩んでいる
かもしれません。
肌がかさかさになっていたり、唇が荒れてしまったり…そんな時に肌の乾燥防止対策で
ワセリンを使う人は多いのではないでしょうか。
今回は、病院に行かなくても市販薬としてドラッグストアなどで売っているワセリンの種
類や効能、使い方、副作用を紹介していきたいと思います。
市販で買える医薬品ワセリン
まず始めに、ワセリンについて説明します。
ワセリンは、石油から精製された半固形の軟膏のことを指すと同時に、原料である石油
（ペトロリウム）の別名でもあります。
石油を肌に塗るというと直感的に受け入れがたいかもしれませんが、ワセリンは精製の過
程で石油に含まれる不純物を除去しています。
このワセリンを肌に塗ることで肌表面に油の膜を作り、肌内部の水分が蒸発するのを防ぎ
ます。そうすることにより、肌表面の角質層がうるおいを蓄え外部刺激や乾燥から肌を守
るバリア機能を回復するのにも役立ちます。
市販薬というのは、病院などで医師から処方され保険が適用される医療用医薬品と異な
り、マツキヨなどのドラッグストアや薬局、楽天やAmazon、ヨドバシなどネットストア
で販売されるものです。
ワセリンは病院で処方されるものもありますが、ドラッグストアやネットストアなど市販でも
買えるワセリンを紹介していきます。
種類ごとの効能・使い方・副作用・値段・販売場所
ワセリン市販薬の種類
ワセリンには「第三類医薬品」「医薬部外品」「化粧品」があります。
第三類医薬品には
・白色ワセリン
・プロペト
医薬部外品には
・ベビーワセリン
化粧品には
・サンホワイト
・ヴァセリン
第三類医薬品や医薬部外品は効果・効能の記載ができるのですが、化粧品には認められて
いません。
種類ごとに効能はそこまで変化がありませんが、純度や伸びの良さに違いがあるため使用する
部位や症状によって使い分けるのが良いですね。
そこでワセリンの市販薬の種類では
・どんな効能があるのか
・どう使えば効果的なのか
・購入できる場所はどこなのか
ワセリンの市販薬の種類別にご紹介します。
白色ワセリン
日本でワセリンと言うとこの白色ワセリンを指すことが多いと言われています。
白色ワセリンは、石油から精製する過程で不純物を除去した純度の高いワセリンです。
ただ、まだ微量に不純物が含まれているため白色ワセリンの副作用としてかぶれや痒み、
湿疹などの接触性皮膚炎が出る場合もあります。
第三類医薬品として分類されているため、摂取の際わずかですが副作用に注意が必要で、
商品には効能や効果を記載できます。
白色ワセリンは手足のヒビやアカギレに効能があります。
日本薬局方が販売しているボトルの白色ワセリンは、べったりとしていてあまり伸びが良くあ
りません。値段は50gで500円ほどと購入しやすい価格になっています。
白色ワセリンのチューブタイプも販売されており、値段は60gで1000円前後とボトルタイプ
と比較して大幅に高くなります。
伸びが良いので身体の広い部分に塗る際には使いやすくなっています。
最近では擦り傷など傷口への湿潤療法として傷口を乾かさないために、白色ワセリンを塗
る方法もあります。
湿潤療法とは、細胞の自己治癒能力を高めるための療法で傷口を乾かさないようにする
ことが大切です。
使い方は、止血し汚れなどを除去した傷口に、ラップに白色ワセリンを塗り当てます。
その上から、ガーゼを当て包帯を巻きます。そうすることにより傷口が乾燥するのを防い
でくれるのです。
いずれの使い方でも、肌に合わない場合はこの後紹介するさらに純度の高いものを使用す
ることをおすすめします。
プロペト
白色ワセリンは、純度の高いワセリンですがさらに精製の純度を上げたものがプロペトです。
色も白色ワセリンと比べて半透明色をしており伸びも良いのが特徴です。
プロペトも第三類医薬品として分類されており、薬局やネットストアで購入できます。
丸石製薬が販売しているプロペトホームのチューブタイプは、100g1000円前後で販売さ
れています。効能は、手足のヒビやアカギレ、皮膚の荒れや保護です。
白色ワセリンよりも純度が高いので、皮膚の薄い場所や粘膜、乾燥がひどい場所に塗るの
に向いています。
赤ちゃんの肌や敏感肌の方もこちらを使用されている方が多いようです。
また白色ワセリンを試したけど合わなかったという方にもおすすめです。
とは言っても副作用が全くないわけではなく、まれに白色ワセリンと同様に接触性皮膚炎
が報告されています。
乾燥して皮がむけてしまった唇には、夜寝る前にプロペトを塗ることで治せます。
使い方は、米粒半分程度を清潔な指で取り体温で温めてから唇のシワに沿って塗っていき
ます。
ベビーワセリン
医学部外品のベビーワセリンは、刺激が少なく・添加物がない100%白色ワセリンで、皮膚
や口唇を保護する効能があります。
100gで600円ほどの価格なので求めやすい価格ですね。下記のamazonの他、西松屋の
オンラインショップでも購入できます。
また、ベビーワセリンのリップタイプも販売されています。
チューブで塗るのが面倒な方はこちらがおすすめです。
添加物がなく、刺激が少ないので赤ちゃんにも使用でき、医師に薦められて使っているという
方もいます。
使い方は、乳児湿疹やおむつかぶれ、離乳食かぶれなど全身や顔に対しては適量を清潔な
両手に取りなじませ、塗りたい箇所にこすらず抑えるようにして薄く伸ばしていきます。
副作用については、皮膚炎がある赤ちゃんに使用した場合に赤みが悪化したという
例もあります。皮膚炎の方などはこの後紹介するサンホワイトが、最も純度が高いので試して
みてください。
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ここまでは、第三類医薬品として販売されているワセリンを見てきました。
ここからは化粧品として販売されているワセリンをご紹介します。
化粧品とは、医薬品と違い商品に効能や効果を記載できません。また化粧品であっても副作用
がないとは言い切れず、使用によって副作用が出たという報告は挙がっています。
サンホワイト
市販で買える医薬品ワセリンについて紹介してきましたが、サンホワイトは化粧品として分類され
ていながらもワセリンの中で最も純度が高いワセリンです。
また、サンホワイトはほとんど酸化をしないため長期間の保存にも優れています。
元々、サンホワイトは徹底的に不純物を取り除いたのでパッチテストの基材として使用されていま
した。こちらのサンホワイトチューブタイプの値段は50gで1000円ほどと高価ですが、最も純度が
高いワセリンです。
また、サンホワイトシルキーはサンホワイトに比べて伸びがよく肌にも馴染みます。
価格は60gで1600円とサンホワイトよりも高く設定されています。
サンホワイトは唇や目元のケアなどピンポイントでの使用がおすすめです。
一方でサンホワイトシルキーは、伸びが良くベタつきも少ないので化粧下地としての使用
もおすすめです。
使い方は、適量を清潔な両掌に取りよくなじませます。その後顔をこすらず抑えるように
して全体に塗っていきます。
ヴァセリン
化粧品として売られているワセリンに、ヴァセリンがあります。
ヴァセリンはユニリーバ社が売り出しているワセリンの商品名のことを指します。
ヴァセリンについては、こちらの記事に詳細に書いてありますので参考にしてみて下さい。
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親水ワセリンと白色ワセリンの違い
ポイント
・白色ワセリン：成分は白色ワセリンのみ
・親水ワセリン：成分は白色ワセリンとアルコールやコレステロールなど添加物
白色ワセリンと似たものに、親水ワセリンというものがあります。
親水ワセリンは、成分として白色ワセリンの他にステアリルアルコールやコレステロー
ル、ジブチルヒドロキシトルエンなどを混ぜたものです。
ステアリルアルコールはアルコールの1種で、コレステロールは保湿・バリア機能を整え
やすくします。
ジブチルヒドロキシトルエンは抗酸化作用、つまり酸化防止のために含まれており、親水
ワセリンには添加物その他が配合されています。
効能は皮膚の保護であり、副作用としては接触性皮膚炎が報告されています。
この点では、白色ワセリンと同様です。
今回は、市販で購入できる医薬品ワセリンと合わせて化粧品のワセリンについてもお話し
ました。使用する部位に合わせることはもちろん、予め自分やお子様の肌に合うかをテスト
してからの使用をおすすめします。
肌荒れや湿疹など、症状がひどい場合には自己判断ではなく医療機関を受診し医師の判
断に従うようにしてくださいね。