行事

冬の土用2023年は!冬の土用うなぎには

2015年2月13日

土用と言えば「土用の丑の日」、その日には「うなぎを食べよう!」とスーパーなどの
お店やテレビ、チラシや雑誌などで特集を組まれたりします。

土用の期間にうなぎを食べるのは「夏」に多く、主に夏バテや疲れやすくならないため
に食べらているのですが、最近では冬にも「土用の丑の日」があって、
「うなぎを食べよう!」とイベントや宣伝が目に付きはじめます。

はてな

そもそも冬に土用の丑の日はあるのか?

なぜ冬の土用の丑の日にうなぎなのか?疑問に思い調べてみました。

土用とは

土用は1日を指すのではなく土用の期間です。
そして土用の期間は夏だけではなく各季節にあります。

土用の期間は約18日間、その期間の事を「土旺行事」「土王用事」と言いこの言葉を省略
して「土用」と呼ばれます。各季節の土用には

「冬の土用」が 1月17日頃から
「春の土用」が 4月17日頃から
「夏の土用」が 7月20日頃から
「秋の土用」が10月20日頃から

季節の終わりから次の季節が始まるまでの期間が土用の期間です。

丑の日

方位・時刻・年月日は数字を使う前には文字をあてて表していました。
日常的に日を表す事は少なかったのですが、特別な日や行事をする時には日を表す必要
がありました。

日を表す時に使われていた「干支」
干支は十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)があります。
十二支(じゅうにし)には

子(ねずみ)丑(うし)寅(とら)卯(うさぎ)辰(たつ)巳(へび)
午(うま)未(ひつじ)申(さる)酉(とり)戌(いぬ)亥(いのしし)

「丑」と言われる日になる「丑の日」は毎月どこかにあり、土用の期間にある丑の日を
「土用の丑の日」と呼ぶようになります。

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冬の土用の丑の日

冬の土用の期間は 1月17日頃から約18日間
2023年の冬の土用の期間は1月17日~2月3日

土用の最初の日を「土用入」終わりを「土用明」と言います。
冬の土用は寒の土用(かんのどよう)、冬土用とも言われ、丑の日は
「寒の土用の丑の日」とも言われています。

冬の土用の丑の日 2023年は1月19日、31日

最近になって冬にも土用の丑の日、うなぎを食べる事が取り上げられる理由には天然のう
なぎの旬は冬(10月~12月)、冬を越すために脂肪を蓄え身も柔らかく栄養もじゅうぶん
になる旬のうなぎはとても美味しくなります。

美味しい時期だからこそ食べて欲しい、うなぎの優れた栄養をじゅうぶんに摂って欲しい
事から

1998年にうなぎのまちと呼ばれている長野県岡谷市「うなぎのまち岡谷の会」
では「寒の土用の丑の日」を日本記念日協会に記念日として登録しました。

うなぎの生産量が一番多い場所は鹿児島・愛知・宮崎・静岡

天然うなぎでは大分・愛媛・茨城・青森・岡山なのですが、なぜ長野県岡谷市がうなぎの
まちになったのかと言うと

長野県岡谷「うなぎのまち岡谷

江戸時代には参勤交代制、各地域の領域の支配を許される貴族が集まる組織の主地域の殿
様・大名は定期的に江戸に行き勤める制度がありました。

江戸を訪れる、江戸から戻る時に殿様にうなぎを出していたと言う文献もある程長野県岡
谷市ではうなぎは庶民でも食べる事が出来る身近な魚でした。

うなぎが捕れたのが長野県岡谷市にある「諏訪湖」

日本で初めて養鰻を始めた場所は静岡県の浜名市、温暖な気候や水などの環境はうなぎに
最適な事から始められます。

もともと静岡の浜名湖・天竜川では天然のうなぎが良く取れて食べられていました。
この浜名湖・天竜川につながっているのが長野県岡谷市にある「諏訪湖」

浜名湖・天竜川にいるうなぎが諏訪湖まで流れ着く事で、昔から天然のうなぎが良く捕
れ、食べられていた事で「うなぎのまち」と言われます。

長野県岡谷市では毎年寒の土用うなぎ祭り開催されています。
 ☞うなぎのまち岡谷 イベント情報 

2012年には、静岡県三島市でも「寒の土用うなぎまつり」が開催されるようになり
ました。☞味覚・グルメのイベント一覧

丑の日のうなぎ

土用の中の丑の日にうなぎを食べるようになったのは、各季節に付けられている
干支・十二支(じゅうにし)・色

春は「青色」「辰(た)」
夏は「赤色」「未(ひ)」
秋は「白色」「戌(い)」
冬は「黒色」「丑(う)」

そして季節の反対に対応する事が良いとされていたので

夏は「赤色」「未(ひ)」 ⇔ 冬は「黒色」「丑(う)」

夏は「黒色」「丑(う)」 ・ 冬は「赤色」「未(ひ)」

夏には黒色のうの付く食べ物になった「うなぎ」が食べられます。
これを基準にした場合には冬は赤色のひの付く食べ物や物にあたります。

寒の丑の日

土用の期間限定ではないですが、江戸時代頃「小寒」「大寒」の時期は「寒」の期間とし
て約1カ月設けられていました。

そしてこの期間の紅は「寒紅」と言われていました。
その紅は品質や発色が良く、唇の荒れや口の中の虫を殺したり子供の病気に良い言われ
ていたと言う事です。

寒の期間の中の丑と言う日に販売されていた紅は「寒中丑紅」「うし紅」として販売され
ていました。

寒の期間で土用の期間でもある丑の日には魔除け、魔を払う縁起物「赤」になる紅や赤い
物をそろえると縁起が良いとされていました。

冬の土用とうなぎ

うなぎが美味しい時期に是非食べて欲しい気持ちから生まれた

「冬の土用の丑の日」
「寒の土用の丑の日」

うなぎには

ビタミンA・D・E

ビタミンA:目の働き、うなぎ1匹で成人の1日量を摂る事ができます。
ビタミンD :骨や歯を維持する
ビタミンE :老化防止、生活習慣病に効果的

ビタミンB1・B2

ビタミンB1:疲労回復
ビタミンB2:口内炎、髪・皮膚・爪を健康にする

DHA(ドコサヘキサエン酸)

記憶力・視力の回復
心臓病、高血圧、糖尿病、脳卒中、動脈硬化の予防
悪玉コレステロールを減らす

EPA(エイコサペンタエン酸)

脳梗塞や心筋梗塞の予防、血液の流れを良くする
コレステロールや中性脂肪を減らす

たくさんの栄養が含まれています。
うなぎを食べると「スタミナが付く」「疲労回復」、脂がのっているなどの表現をしてい
るので脂肪が多い、カロリーが高いなどのイメージがありますが

例えばスタミナが付く食べ物で比べてみると

とんかつ100gのカロリーは約344kcal
ステーキ100gのカロリーは約498 kcal(和牛サーロイン)
うなぎの蒲焼き100gのカロリーは約293 kcal

丼では

うな重・うな丼では1人分約692kcal
かつ丼では1人分約922kcal
牛丼では1人分約708kcal

スタミナが付いてカロリーは他に比べると低めのうなぎ。
脂がのっているといっても肉のように脂肪の塊があるのではなく、しっとりとした身です。

美味しそうに見えて、脂のギトギトにも感じるのは「照り」たれで照りを付ける事でおこります。

土用の丑の日

土用の期間は季節ごとにあるので各季節に土用・丑の日があります。
冬以外、春・夏・秋の土用には

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春は「青色」「辰(た)」 ⇔ 秋は「白色」「戌(い)」
春には白色でいのつく食べ物や物、秋は青色で「た」つく食べ物を食べたり物を揃えると
良いようです。

勤めている会社では、夏の土用の丑の日が平日や仕事がある場合、みんなでお昼に
うなぎを食べます。

職場には作業員が多く、夏バテや疲れを心配しての事もりますが、仕事が良い方向に向か
う、この時期やこれからの時期の事を思い縁起物としてとても大切な行事の一つになって
います。

土用の丑の日のうなぎは去年から冬も行うようになったのですが、従業員とのコミュニケ
ーション的な事もあり半年に一度と言う間隔が丁度良いようです。

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