「もっと美味しく」「もっと甘く」を追及して作られるさつまいも。
さつまいもを購入する時にはブランドや名前を目にする機会も多く
普段購入するさつまいもより、どれくらい甘くて美味しいのかとても気になります。
さつまいもの種類
現在もそうなのですがさつまいもをスーパー等で購入する時にブランドや品種で
購入する事はほとんどありません。
唯一選ぶのは価格と大きさ(分量)くらいです。
さつまいもは
「甘くて美味しい」「黄色が綺麗」
「ほくほくタイプ」「しっとりタイプ」
「あまり甘くない」「ぱさぱさしている」「色が悪い」
食べてから感じる事になるくじのような野菜のイメージしか
ありませんでした。
しかし最近ではりんごや梨等の果物のようにブランドや名前でさつまいもを購入
する、甘さや美味しさに特化した、こだわって作られたさつまいもが多く販売さ
れています。
とにかく甘い | 紅はるか(べにはるか) 安納芋(あんのういも) |
しっとりタイプ | 紅はるか(べにはるか) 安納芋(あんのういも) 太白(たいはく) パープルスイートロード |
ほくほくタイプ | 鳴門金時(なるときんとき) 高系(こうけい)14号 紅赤(べにあか) |
ほくほく&しっとりタイプ | 紅東(紅あずま) シルクスイート |
昔懐かしい | 高系(こうけい)14号 太白(たいはく) 紅赤(べにあか) |
加工食品にも最適 | 紫芋(むらさきいも) パープルスイートロード 高系(こうけい)14号 太白(たいはく) 紅赤(べにあか) |
加工食品にはペーストやスイートポテト、干し芋、芋けんぴ等のお菓子
天ぷらや栗きんとん、食材に使いやすいさつまいもです。
しっとり甘いさつまいも
紅はるか(べにはるか)
今までのさつまいもよりはるかに甘いという理由から名づけられた
「紅はるか(べにはるか)」
今まで食べていたほくほくとしたさつまいものとの違いをこれ程はっきり感じるの
かとさえ思うほどです。
・果肉は白っぽい黄色
・とても甘い
・後味がすっきりしている
・しっとり、ねっとりとしている
・冷めても美味しい
・焼き芋・蒸し芋が最適
蒸す方が糖度が増し、加熱するとしっとり感が増します。
紅はるか(べにはるか)は紅東(紅あずま)を品種改良した春こがねをまた品種改
良し作られている事で、糖度の高さはさつまいもと言うよりお菓子、スイーツを食
べているようです。
◎収穫時期は11月初
◎一番おいしい時期は11月~1月
紅はるか(べにはるか)の中には収穫後一定の条件の中で40日以上貯蔵して、糖度
や品質の検査に合格した物JA全農大分の「甘太くん」
くしまアオイファームでは1ヶ月以上貯蔵し追熟して作られる「葵はるか」
紅はるか(べにはるか)のブランド商標として登録されている
「紅天使(べにてんしん)」
紅天使(べにてんしん)は茨城県にある「株式会社ポテトかいつか」と言う
さつまいも専門卸問屋で販売されてるオリジナルブランド。
もはやさつまいもだと思えない甘さです。
安納芋(あんのういも)
ほくほく甘いさつまいもをしっとり甘いさつまいもにしたのが
「安納芋(あんのういも)」少し高くても量が多かったとしても買って良かったと
思えるスイーツのような美味しさです。
・果肉はオレンジ色っぽい黄色
・とても甘い
・しっとり、ねっとり、クリーミー
・冷めても美味しい
・焼き芋・蒸し芋が最適
安納芋(あんのういも)の中には
表面が赤い「安納紅」
表面が白いじゃがいものような色なのが「安納こがね」
形はあまり変わらないのですが2つの種類があります。
安納紅は種子島で古くから育てられており、その安納紅の突然変異で生まれで
生まれたのが「安納こがね」
安納こがねは果肉の色によって果肉が少し赤い物を「安納もみじ」
オレンジ色の物は「安納みつき」として販売しています。
安納芋 | 安納紅 | |
安納こがね | 安納もみじ | |
安納みつき |
安納紅と安納こがねの味の違いはあまりなくどちらも甘く美味しいさつまいも
です。
◎収穫時期は9月~10月
◎一番おいしい時期は10月~1月
商品によって熟成する期間が違い、長く熟成するほど糖分が増すので12月頃や1月
以降でも販売される事があります。
ほくほくとしっとりのさつまいも
紅東(紅あずま)
関東地方のスーパー等のお店で販売されているさつまいものほとんどは
「紅東(紅あずま)」
・果肉は黄色
・繊維質が少なめ
・甘味がある
・焼いても蒸しても美味しい
・見た目も美しい
ほくほくとしっとりの中間タイプになるので誰でも食べやすく
使いやすいさつまいもです。
◎収穫最盛期は10月
◎一番おいしい時期は12月~2月
貯蓄に向かない品種になるので2月以降に販売される事はありません。
シルクスイート
甘さのある紅東(紅あずま)を組み合わせて作られた2012年に開発し販売された
新しい品種のさつまいもです。甘いだけではなくシルクのような滑らかさを加えた
事で人気が出ます。
・果肉はクリーム色(薄い黄色)
・収穫したてはほくほく
・貯蔵するとしっとり、滑らかな舌触り
・程よい甘さ
・後味が良い
・焼き芋に向いている
甘めのさつまいもほどではないのですがしっかりと甘さがあります。
◎収穫時期は9月下旬~10月頃
◎一番おいしい時期は11月下旬~2月
収穫時期から1ヶ月程貯蔵してから出荷するので11月以降販売されます。
いつものさつまいもよりは甘さが欲しいけど、スイーツ程の甘さはいらない時に
後味も良いシルクスイートはおすすめです。
ほくほく甘いさつまいも
さつまいもと言えば「ほくほく」とした美味しさと香り、最近ではスーパーやコン
ビニエンスストア等のお店に入ると時々とても良い香り、焼き芋の香りがしてくる
ことがあり香りを感じると場所を探さずにはいられません。
鳴門金時(なるときんとき)
鳴門金時(なるときんとき)の元の品種は果肉・味の良さ、焼き芋だけでなく
加工しても使いやすい「高系(こうけい)41号」繊維が少ない、貯蓄しやすい
さつまいもです。
ほくほくタイプの高系(こうけい)14号をさらに改良されて作られたのが
「鳴門金時(なるときんとき)」
鳴門金時(なるときんとき)は徳島県の特産、海のミネラルを含んだ土壌で作られ
ている、ミネラルをしっかり吸収している育っている美味しいさつまいもです。
・果肉はクリーム色(薄い黄色)
・栗のようにほくほくしている
・糖度は高め
・焼き芋に最適
もちろん蒸して、茹でて、加工しても美味しく食べる事ができるのですが、じわじ
わ加熱する方が果肉は黄色くなり、ほくほく感やしっとり感、甘さも増します。
◎収穫の最盛期は8月~10月頃
◎一番おいしい時期は11月~2月
特に鳴門金時(なるときんとき)は水分を飛ばすように寝かせた方が
美味しくなると言われています。
鳴門市大毛島(おおげじま)が発祥の地と言われている鳴門金時(なるときんとき)
「里むすめ」
「甘姫(あまひめ)」
「松茂美人(まつしげびじん)」
栽培方法やこだわりは各場所で違うのですが基本的にはも同じ品種です。
素朴な味が懐かしいさつまいも
甘さがしっかりあるスイーツのようなさつまいもも良いのですが、昔懐かしい
ほくほくとして塩を付けながら食べるさつまいもを食べたくなる時があります。
今では昔ながらのさつまいもの方が手に入れる事の方が難しく感じます。
高系(こうけい)14号
東日本が紅東(紅あずま)に対して西日本では「高系(こうけい)14号」
大きくなりやすく、早掘りができ、貯蔵しやすく、そのまま食べても加工しても
美味しいさつまいもです。
・果肉はクリーム色(薄い黄色)
・ほくほくした仕上がり
・焼き芋にした方が甘さが増す
・加工食品にも向いている
天ぷらや煮物、汁物、芋けんぴや干し芋等主張しすぎない使いやすい甘さになるの
で、料理や加工食品として使いやすいさつまいもです。
収穫後はじゅうぶんに寝かせる事で糖分が増します。収穫したてはあまり甘く
ありません。
◎収穫の最盛期は9月~11月頃
◎一番おいしい時期は11月~2月
太白(たいはく)
関東地方で戦前戦後に良く食べられていた「太白(たいはく)」
昔懐かしいさつまいもと言えば太白(たいはく)の味を思い浮かべる事も多い
はずです。
・果肉は白色
・程よい甘味
・風味がある
・しっとりしている
・冷めても美味しい
・焼き芋や加工食品に最適
水分が多くなる太白(たいはく)は水分を少なくする干し芋にすると甘さが増し
とても美味しく仕上がります。通販サイトには「さつまいも彦兵衛」
◎収穫の最盛期は10月中旬~11月
栽培が難しい太白(たいはく)は生産は減ってしまったのですがしっとりとして
喉通りが良く、現在のさつまいもより食べやすい太白(たいはく)を探している
人は実はとても多く今でも人気があるさつまいもです。
紅赤(べにあか)
1898年(明治31年)に埼玉県で発見された「紅赤(べにあか)」
他のさつまいもに比べてとても甘かった事からあっという間に広がります。
紅赤(べにあか)は「金時いも」「川越いも」とも呼ばれ
どちらも紅赤(べにあか)が使われています。
・果肉は白色
・ほくほくした仕上がり
・見た目が美しい
・熱の通りが早い
・甘味は少ないが味が良い
・加工食品にも向いている
栽培が難しく、収穫量が少なかった事から後に生産される紅東(紅あずま)の方が
残ってしまいます。通販サイトには「富めの川越いも」
◎収穫の最盛期は10月中旬~11月上旬
昔から食べられている味が良い紅東(紅あずま)と同じ位味が味が良かった紅赤
(べにあか)は幻のさつまいもとなるのですが現在も生産されています。
蒸かすと一段と紅色が美しい事から「さつまいもの女王」と呼ばれています。
程よい甘さ・加工食品向きのさつまいも
紫芋(むらさきいも)パープルスイートロード
紫芋(むらさきいも)はもともと食品や衣料の着色料、機能性や加工食品として
アヤムラサキ
ムラサキマサリ
アケムラサキ
が育成されるのですが、甘味が少ないので焼く・蒸す・茹でる等
そのまま食べるには向いていませんでした。
そこでそのまま食べても美味しいように甘さのある紅東(紅あずま)と組み合わ
せて作られた「パープルスイートロード」
・果肉は赤味がある紫色
・上品な甘さ
・しっとり、ねっとりとしている
・甘さを加えると美味しさが増す
・加工食品に向いている
他のさつまいもと比べると甘さは少なくなるのですが、紫芋(むらさきいも)の中
では一番甘くなり焼き芋や蒸し芋にする事もできるヘルシー感覚のさつまいもに
ぴったりです。
上品な甘さと紫色、見栄えの良さと味付けのしやすさからお菓子や料理に多く
使われています。
アントシアニンを多く含んでいるのですが着色料としてはあまり向いていません。
◎収穫時期は9月下旬~11月頃
◎一番おいしい時期は10月下旬~1月
さつまいもは秋に最盛期になるので販売されるのは秋が多く、品質や価格も安定
します。しかし、さつまいもの美味しさを満喫しやすいのは「11月~2月頃」
貯蓄した方が糖分が増えるさつまいもは収穫した後寝かる事でが甘くなり、美味し
食べる事ができます。今では1年中販売されているさつまいもですが、実はお正月も
過ぎ春になる頃スーパーではいつもより多くさつまいもが販売されています。
美味しい時期を知らなかった私は時季外れのさつまいもだと勘違いし、きっと美味
しくないと思っていたのですが、この時期のさつまいもは価格もお手頃でさつまい
も好きの私はつい購入してしまい食べてびっくりとても美味しくて感激しました。
その時にスーパーで購入したのは「鳴門金時(なるときんとき)」
きっと美味しくないと思って巾着にしたり、やっぱりさつまいもの美味しさを感じ
たいと思いじっくりオーブンで加熱する焼き芋にして食べたのですが、砂糖を加え
た巾着よりも断然焼き芋が美味しかったです。