夏の暑い時期に飲む物と言えば麦茶をイメージする人もたくさんいると思います。
麦茶は日本では300年以上も前から飲まれている歴史のある飲み物。後味がさっぱり
としているため飲みやすく、ノンカフェインでノンカロリーということで健康を気に
している人でも気軽に飲むことができます。
そんな麦茶を赤ちゃんに飲ませてあげたいと思って
「いつから赤ちゃんに飲ませてもいいの?」
「大人用の麦茶を飲ませても大丈夫なの?」
という疑問を持っている人もいるでしょう。
そこで、ここでは赤ちゃんに大人用の麦茶を飲ませる際の注意点とおすすめの麦茶を
紹介します。
赤ちゃんに麦茶はいつから飲ませていい?
参考
・生後1カ月
現在では、赤ちゃん用の麦茶もいろいろと販売されていますが、それらの麦茶のパッ
ケージに記載されている対象年齢をチェックしてみると、ほとんどの場合生後1カ月
からになっています。
よって、生後1カ月くらいから麦茶を飲ませても問題ありませんが、離乳食を始める生
後5、6カ月くらいまでの間は、母乳やミルクでしっかりと栄養補給する必要があるので、
麦茶を飲ませる場合は、あくまでメインは母乳やミルクであることを忘れないことが
大切です。
赤ちゃん用麦茶の種類とおすすめのシーン
現在では赤ちゃん用の麦茶はいろいろな種類があって、それぞれの特徴を活かせば、
いろいろなシーンで赤ちゃんに麦茶を飲ませることができるようになります。
ここでは、赤ちゃん用の麦茶にはどんな種類があるのかと、種類ごとのおすすめの
シーンや注意点について紹介します。
粉末タイプ
粉末状の麦茶を水やお湯に溶かして作るタイプです。
自宅で飲む用にまとめて作っておくことができるのが特徴です。
粉末は水でも溶かすことができますが、水には残留塩素が含まれているので、水で溶
かして作るとその残留塩素も摂取することになります。
残留塩素を摂取しても大人なら問題ありませんが、胃腸が未発達の赤ちゃんにとって
は負担となる可能性があるので、煮沸して残留塩素を取り除いたお湯を使用するのが
おすすめです。
煮だしタイプ
煮だしタイプの麦茶とは、やかんや鍋などに水と麦茶パックを入れ、火をかけて作る
麦茶です。
粉末タイプと同じように自宅で飲む用にまとめて作ることができるのが特徴です。
煮だしタイプで麦茶を作る時は、煮詰め過ぎると麦茶が濃くなりすぎてしまうので注
意が必要です。
特に赤ちゃんに飲ませる場合は濃く作ると、飲めなくなる可能性があります。
ペットボトルタイプ
ペットボトルタイプは外出先など持ち歩きに便利なのと作る必要がなくすぐに飲める
のが特徴です。
ペットボトルタイプの麦茶を赤ちゃんに飲ませる場合は、ペットボトルに直接口をつ
けて飲ませると残った麦茶に菌が繁殖しやすくなるので、別の容器に飲む分だけ移し
替えて飲ませるのがおすすめです。
紙パックタイプ
紙パックタイプもペットボトルタイプと同じように外出先などに携帯しやすいのと作
る必要がなくすぐに飲めるのが特徴です。
開封するまでは常温保存できますが、開封後は早めに飲み切るようにしましょう。
水出しパック
パックを水に入れるだけで麦茶を作ることができるのが大きな特徴です。
水を沸騰させたり冷ましたりする必要がないので便利ですが、赤ちゃんに飲ませるこ
とを考えると、水を煮沸させて水に含まれている残留塩素を取り除いてから飲ませる
べきなので、水出しパックはおすすめできません。
大人用の麦茶を赤ちゃんに飲ませていい?
現在では、赤ちゃん用の麦茶がいろいろなメーカーから販売されています。
それを見て
「赤ちゃん用があるということは大人用を赤ちゃんに飲ませたらいけないの?」
「赤ちゃん用と大人用とでは何が違うの?」
という疑問を持っている人もいるのではないでしょうか。
結論から言えば大人用の麦茶を赤ちゃんに飲ませることは可能ですが、飲ませる場合
は注意すべき点もあります。
そこで、ここでは大人用の麦茶を赤ちゃんに飲ませる場合の作り方や注意点について
紹介します。
大人用の麦茶は薄めて飲ませる
大人用の麦茶と赤ちゃん用との大きな違いは茶葉の濃さです。
大人用の麦茶は濃いため、赤ちゃんにとっては苦い味になってしまいますし、胃への
負担も大きいので、そのまま赤ちゃんに飲ませるのはよくありません。
大人用の麦茶を赤ちゃんに飲ませる場合は水で薄めてあげるようにしましょう。
どれくらい薄めるかは2倍から4倍くらいを目安にするとよいでしょう。
また、初めて赤ちゃんに麦茶を飲ませる場合は、もっと薄めてから飲ませてみて様子
を見るのもおすすめです。
麦茶の作り方と注意点
赤ちゃんに大人用の麦茶を飲ませる時に水で薄めてから飲ませるべきですが、薄める
時に使用する水はミネラルウォーターではなく白湯を使うようにしましょう。
ミネラルウォーターに含まれているミネラルは生後5カ月未満くらいの赤ちゃんにとっ
ては、内臓に負担をかけるものになってしまうので、ミネラルウォーターは使用しな
いように注意しましょう。
また、生後5カ月以降の赤ちゃんでも硬水は高濃度のミネラルが含まれていて内臓に負
担をかけてしまうので硬水のものは使用せずに軟水のものを使用するようにしましょう。
水道水や軟水を使用する場合でも、赤ちゃんに飲ませる場合は水出しではなく煮沸消
毒ができる煮だした麦茶を人肌くらいの温度まで冷ましてから飲ませるようにしま
しょう。
残った麦茶はきちんと保存
赤ちゃんは一度にたくさん麦茶を飲むことができないので、作った麦茶が残ってしまう
ことになると思います。そこで重要となるのが保存方法です。
麦茶は菌が繁殖しやすく、すごく傷みやすい飲み物なので、暑い時期ではなくても常温
保存はよくありません。
残った麦茶はできるだけ早めに冷蔵保存や冷凍保存するようにしましょう。
冷蔵保存や冷凍保存した麦茶を赤ちゃんに飲ませる場合は、煮沸させたお湯で割って、
人肌くらいの温度にしてから飲ませましょう。
暑い時期は冷たい麦茶を飲ませてあげたいと思うかもしれませんが、冷たいものは胃腸に
負担になってしまうので注意が必要です。
大人用の麦茶でおすすめは?
麦茶は多くの人に親しまれていることもあって、いろいろな種類の麦茶が販売されて
います。
そのなかでどの麦茶にしようか迷う人もいるでしょう。
そこで、ここでは大人用の麦茶でおすすめをいくつか紹介します。
伊藤園 香り薫る麦茶
伊藤園の香り薫る麦茶は、二条大麦と六条大麦をブレンドした麦茶です。
デンプンが多く優しい甘みのある二条大麦とタンパク質が多く香ばしい香りがする
六条大麦の良いところを活かした甘香ばしい味わいが特徴です。
水出し、お湯出しどちらでも作ることができますが、赤ちゃんに飲ませる場合はお湯
出しの麦茶にしましょう。
アサヒ飲料 十六茶麦茶
アサヒ飲料の十六茶麦茶は厳選された16素材がブレンドされた麦茶です。
すっきりとした飲みやすさで人気の麦茶です。28品目のアレルギー特定原材料は一切
使用されていないので、赤ちゃんでも安心です。
伊藤園 健康ミネラル麦茶
伊藤園の健康ミネラル麦茶は、熱風焙煎、極蒸し二段焙煎という焙煎方法で昔ながら
の味わいに仕上げているのが特徴です。
なので、初めて飲む人もどこか懐かしさを感じるかもしれません。
また、厳しい基準が定められている乳児用規格適用商品と同等の管理をしているな
ど、安全面に非常に気を配っているのも特徴で、赤ちゃんにも安心して飲ませること
ができるのが特徴です。
ミネラル麦茶と普通の麦茶の違い
ミネラル麦茶と一般的な麦茶の大きな違いはミネラルが多く含まれているかどうかです。
ミネラル麦茶と記載がある麦茶があるので、そうではない麦茶にはミネラルが含まれ
ていないのではと思うかもしれませんが、一般的な麦茶にも少量のミネラルが含まれ
ています。
ミネラルとは、5大栄養素の1つで人が生きていくために欠かせない栄養素になります。
(ミネラル以外の5大栄養素はタンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン)
体内のミネラルが不足すると身体にさまざまな不調が出てきますが、熱中症もその一
つです。
人が暑さなどで体温が上がると血液の流れによって熱を皮膚に集めて体外に放出させ
ることで体温調節をおこなっています。
しかし、ミネラルが不足すると血液がドロドロになって熱をうまく体外へ放出させる
ことができなくなってしまうため熱中症にかかりやすくなってしまいます。
特に体温調節する機能がまだ発達していない赤ちゃんは注意が必要になります。
ミネラルは汗をかくと不足がちになりますし、体内で生成することができないので、
体外からしっかりと摂取することが必要になります。
そのミネラルを摂取する手段として麦茶を飲むことは有効な手段と言えます。
赤ちゃんに大人用の麦茶を飲ませる際の注意点とおすすめの麦茶を紹介しました。
大人用の麦茶であっても正しい作り方をすれば赤ちゃんにも飲ませることができるの
で、自分が飲んでいる麦茶を赤ちゃんにも飲ませたいという人は参考にしてみてくだ
さい。
また、夏の暑い時期は特に熱中症にならないように赤ちゃんの様子に気を配っていく
必要があります。
その熱中症対策の基本となるのが水分補給ですが、赤ちゃんの水分補給の際に麦茶を
上手に活用しましょう。