なすはいろいろな料理に使用できますし、年中手に入れることができるので、
スーパーなどに買い物に行くとよく購入しているという人も多いと思います。
そんななすを調理しようとした時に、なすの種が黒くなっていて
「腐っている?」
「食べても大丈夫?」
と心配になったことがある人も多いのではないでしょうか。
そこで、ここではなすの
・黒い種は食べても大丈夫か
・なすが腐っているかどうかの見分け方
などについて紹介します。
なすの栄養成分について
なすは栄養価が低いって本当?
なすの多くは水分で低カロリーであるため
「みずみずしくて美味しいけど栄養価は低いのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
たしかに、
・なすの90%以上は水分
・カロリーは100グラムで20カロリーとすごく低カロリー
しかし、意外と多く含まれている栄養成分もありますし、なすならではの栄養成分
もあります。
なすの主な栄養成分
ここではなすに含まれている主な栄養成分を紹介します。
栄養
・ナスニン
ナスニンはポリフェノールの一種で皮の部分にたくさん含まれています。
ポリフェノールには酸化の原因となる活性酸素を抑制する抗酸化作用があるため
生活習慣病予防やアンチエイジング効果などが期待できます。
栄養
・食物繊維
なすは食物繊維も豊富に含まれています。
食物繊維には胃腸の環境を整える働きや、消化を助ける働きなどがあります。
栄養
・カリウム
なすにはカリウムもたくさん含まれています。
カリウムは身体の中の塩濃度を整える働きがあるため、塩分を取り過ぎている人は
摂取していきたい栄養成分です。
なすは腐りやすい?
「なすを他の野菜と一緒に保存していたのになすだけ腐らせてしまった」
という経験がある人もいるかもしれません。
実際なすは野菜のなかでも傷みやすい野菜と言えます。
腐りやすい理由
なすが腐りやすいのは水分を多く含んでいるためです。
水分が多いとそれだけ微生物が発生しやすくなり、
微生物によって腐敗が進みやすくなります。
なすは全体の90%以上が水分であるため、微生物が発生しやすいですし、
時間が経つと水分が失われていってしわしわになってしまいます。
どれくらいで腐る?
参考
・冷蔵庫で保存は低温障害が起きる
・10℃から12℃で5日くらい
・冷凍保存すれば1カ月くらい
なすは10℃から12℃くらいが最適な温度と言われています。
よって、冷蔵庫で保存するとなすにとっては冷たすぎて低温障害が起きてしまい
3日くらいしか持ちません。
しかし、最適な温度で工夫して保存することで5日くらいは持たせることが
できますし、冷凍保存すれば1カ月くらいは持ちます。
賞味期限内であっても時間が経つと鮮度が落ちて、
・食感
・風味
はどうしても落ちてしまうので、購入する量や献立などを工夫して、
できるだけ早めに消費するようにしましょう。
黒い種は食べられる?
参考
・黒い種になっても食べることができます。
なすの黒い種は、もともと白かった種が黒く変色したものです。
なすの鮮度が落ちていって傷みはじめるとまず白い種の部分から変色していき、
白から茶色、そして茶色から黒になります。
なすの種は食べても問題ありませんし、黒い種になっても食べることができます。
しかし、種が黒くなっているということは傷み始めているサインでもあり、
全体的に傷みが出てくるのが近づいている状態であるため、
早めに食べきるようにしましょう。
ポイント
種が黒くなっているということは傷み始めているサイン。
腐ったなすを食べたらどうなる?
参考
・食あたりになりやすい
なすの90%以上は水分であるため腐りやすい食べ物です。
腐っているのに気付かずに食べてしまうこともあるかもしれません。
腐ったなすを食べてしまうと腹痛や下痢、嘔吐といった症状が出ることがあります。いわゆる食あたりです。
食あたりになるとすごく辛いので、そうならないためにも味やニオイで
少しでもおかしいなと思ったらすぐに食べるのを中断しましょう。
腐っているかどうかの見分け方
なすは鮮度によって見た目が変化しやすい食材なので、
どこまでが大丈夫で、どこからが腐っているかの判断が難しい
と思う人も多いでしょう。腐っているかどうかは
「見た目」
「ニオイ」
「触った感じ」
「味」
で判断できます。
見た目
参考
・ヘタの部分が弱々しい
・ヘタの部分に白いふわふわとしたカビのようなものがある
・なすをカットすると中身が黒くぐちゅぐちゅしている
なすが腐ってくると表面の光沢がなくなって茶色に変色します。
また、ハリがなくなってしわしわになってきます。
さらにヘタの部分も弱々しくなり白いふわふわとしたカビが生えてきます。
(ただし、白い胞子状ではなく白い粉みたいなのはブルムというもので
腐っているわけではありません。)
表面の見た目でこうした特徴が出ていたり、なすをカットして中身が黒くなって
ぐちゅぐちゅしていたりする場合は腐っている可能性が高いので食べるのは
控えましょう。
触った感じ
腐っているなすを触ってみると
触ってみる
ハリがなくなってブヨブヨとやわらかい
また、
触ってみる
水分が出ていたりぬめりがあったりする
そんな場合も腐っている可能性が高いです。
ニオイ
・カットして中身のニオイをチェック
なすから
ニオイ
・普段とは違うニオイ
・酸味のあるニオイ
そんな臭いがしたりする場合は、見た目に問題なさそうでも食べるのは控えた方が
良いでしょう。
なすは中の方から腐っていくのでニオイをチェックする時は
カットして中身のニオイをチェックしてみましょう。
味
腐っているなすを食べると
味
・強い苦味や酸味を感じる
・舌がピリピリする
などを感じたりしたりします。
仮に口にしてしまって少しでも異変を感じたらすぐに食べるのをやめるように
しましょう。
おすすめの保存方法
なすの最適な温度は10℃から12℃くらいなので
保存
室温が10℃から12℃くらいの温度で保たれている冷暗所に保存しておく。
のがおすすめですが、そうした環境がない場合は
保存
野菜室に保存する。
のがおすすめです。
冷蔵庫の野菜室に保存する場合は、そのまま入れると温度が低すぎますし、
冷気が直接当たることで栄養成分も逃がしてしまうので、新聞紙に包んでから保存
するのがおすすめです。
ポイント
冷蔵庫の野菜室に保存する場合は新聞紙に包んでから保存。
冷凍保存方法
なすを冷蔵庫できちんと保存しても3、4日くらいしか持たないため早く消費する
必要がありますが、
「たくさん買い過ぎてしまった」
「使うのを忘れていた」
といった理由で3、4日では使い切れないこともあると思います。
そういった場合におすすめなのが冷凍保存です。
ここではなすの冷凍保存する際の手順を紹介します。
1、カットする
なすを冷凍保存する際には、そのまま入れるのではなく
カットしてから保存する
のがおすすめです。
どのような料理をするかに合わせて、輪切り、みじん切りなどにカットしましょう。
2、ジッパー付きの保存袋に入れる
カットしたなすはジッパー付きの保存袋に入れるなど
空気が入ってこない状態にして保存する
のがおすすめです。
3、冷凍庫に入れる
ジッパー付きの保存袋に入れたなすを冷凍庫に入れる際は
カットしたなすが重ならないように平たくした状態で保存する
のがポイントです。
そうすることで、よりすばやく凍らせることができるため新鮮な状態で冷凍保存
ができます。
冷凍したなすの使用方法
「冷凍したなすはどのように解凍すればいいの?」
と思う人もいるかもしれませんが、冷凍したなすを使用する場合は、
煮たり、炒めたりする時は凍ったまま鍋やフライパンに
使用して問題ありません。
ただし、凍ったなすを火にかけると油がはねやすくなるため注意が必要です。
(蓋をするなどして対策しましょう)
天ぷらにするために凍ったなすを入れて揚げようとすると凍った水分のせいで
カラッとした仕上がりになりにくいので、揚げ物に凍ったなすを使用するのは
あまりおすすめできません。
赤ちゃんの離乳食にはいつからOK?
なすが好きな人であれば、
赤ちゃんの離乳食になすを使ってみよう。
と考える人もいると思います。しかし、
「いつから食べさせていいのだろう?」
「種や皮は食べても大丈夫?」
と不安になる人もいるのではないでしょうか。
なすはいつから食べさせていい?
離乳食初期(生後5、6カ月くらい)
なすは離乳食初期(生後5、6カ月くらい)から食べさせても大丈夫です。
ただし、赤ちゃんの成長によって大きさや形状に工夫する必要があります。
離乳食初期であれば、食べやすいように種と皮を取り除き、茹でてすりつぶして
お湯でのばしてからあげるのがおすすめです。
種や皮は食べても大丈夫?
基本的にはなすの種や皮を赤ちゃんが食べても問題ありません。
しかし、まだ消化器系がじゅうぶんに発達していないため消化されずに便と一緒に
出てくることもありますし、
種や皮があると飲み込みにくく舌触りも良くないので、離乳食初期の頃は
取り除いてあげるのがおすすめです。
アク抜きはしっかりと!
離乳食になすと使用する場合は、種や皮をどうするか以上に気を配りたいのが
アクをしっかりと抜くこと
なすはアクが強い食材で大人でもアク独特のえぐみや苦味が苦手という人も
少なくないでしょう。
また、大人でもアクを過剰に摂取すると身体によくないことを考えると
離乳食ではしっかりとアク抜きするのがおすすめです。
メモ
(アク抜きの方法)
なすの皮を剥いて適度な大きさにカットして、
水を入れたボウルに10分くらい浸けておきます。
その後、なすがやわらかくなるまで茹でればOKです。
アレルギーに注意
初めて赤ちゃんになすを食べさせる時はアレルギーに注意しましょう。
なすにアレルギーになりやすい成分が特に含まれているわけではないので
過度に心配する必要はありませんが、
どのような食材であってもアレルギーになる可能性はゼロではありません。
また、稀に口の周りが腫れたり痒くなったりするケースもあるので注意して
おくべきです。
初めてなすを食べさせる時は少量あげるようにしましょう。
また、万が一アレルギーになってしまった場合でもすぐに病院で診てもらえる
ように、平日の朝のうちに食べさせて様子をみてあげるのがおすすめです。
まとめ
・なすの黒い種は食べても大丈夫か
・なすが腐っているかどうかの見分け方
・保存方法
などについて紹介しました。
なすはみずみずしくて美味しい食材ですが、鮮度が落ちやすく変色もしやすいので、
正しい保存方法や腐っているかどうかの見分け方は知っておくことをお勧めします。
特に離乳食として赤ちゃんにあげる場合は、成人が食べるとき以上に安心して食べる
ことができるように注意して食べさせてあげましょう。