クリスマスの時期にバラに似た花を咲かせるクリスマスローズには、どのような花言
葉があるのか検索してみると
花言葉の意味に「怖い」と出てきます。
花に「怖い」と言う花言葉は少し驚くと同時に、「クリスマス」とついている花には
似つかわしいとも感じます。
確かにクリスマスローズの花言葉には憂いを含んだ切ない花言葉が多くあります。
しかし、冬の庭に可憐な花を咲かせるクリスマスローズに、どうして怖いイメージの
花言葉があるのでしょうか。
また本来の花言葉以外に「結婚しない」「合格」という日本だけで通じる花言葉もあ
ります。この花言葉は一体どこからきたのでしょう。そこで
・クリスマスローズはプレゼントをしても大丈夫なのか?
・部屋に飾らない方がいい時期はあるのか?
クリスマスローズの花言葉の由来や伝説について調べました。
クリスマスローズとは
参考
学名:Helleborus
科名:キンポウゲ科
別名:ヘレボラス・レンテンローズ・雪起こし
原産地:ヨーロッパ〜西アジア
クリスマスローズとはアネモネやクレマチスなどと同じキンポウゲ科で、冬に花を咲
かせる常緑植物です。
クリスマスの時期に咲くヘレボレス・ニケルを一般的にクリスマスローズと呼びます。
クリスマスローズの花言葉
ヨーロッパの中部から南部が原産地と言われているクリスマスローズは、ちょうどク
リスマスの時期に咲き始める冬の花です。
ローズとついていますが、バラとは異なる種類です。
クリスマスの時期にバラに似た花を咲かせることから「クリスマスローズ」と名付け
られました。クリスマスローズの花言葉には
「私の不安を和らげて」
「追憶」
「私を忘れないで」
「慰め」
「中傷」
「中毒」
クリスマスローズの花色は白、ピンク、紫、黒、赤、黄と全部で20種類以上あります
が、色別の正式な花言葉は存在は確認できませんでした。
クリスマスローズの花言葉の由来
クリスマスローズには様々な花言葉がありますが、それぞれにどのような由来がある
のでしょうか。
花言葉「私の不安を和らげて」「慰め」
古代ヨーロッパでは、クリスマスローズの香りが病人から悪臭を取り除くと信じられ
ており、またギリシャでは狂人を正気に戻す効果もあると考えられていました。
16世紀〜17世紀のイギリスでは、憂鬱を払うのに使われてたとも言われています。
花言葉の「私の不安を和らげて」や「慰め」はこれらの歴史を由来としています。
花言葉「中傷」「中毒」
「中傷」「中毒」というネガティブなイメージの花言葉はクリスマスローズの根に毒が
あることに由来しています。
クリスマスローズは学名をHelleborus(ヘルボルス)
これはギリシャ語のhelein(死に至らしめる)、bore(食べ物)からきています。
クリスマスローズの根は精神安定の薬としても利用をされていましたが、茎や葉の汁
で肌が弱い方はかぶれてしまうこともあります。クリスマスローズを扱う場合は茎や
葉の汁には注意をしてください。
花言葉「私を忘れないで」「追憶」
「私を忘れないで」「追憶」という花言葉の由来は、古代ヨーロッパで騎士が戦地へ
向かうときに愛する恋人に贈る習慣があった花がクリスマスローズだったと言われて
います。
「結婚しない」「合格」の由来とは?
・ドラマのタイトル
クリスマスローズには「結婚しない」「合格」などの花言葉はありません。
しかしなぜ、このような花言葉が広まってしまったのでしょうか。
「結婚しない」という花言葉の由来は、2012年に放送されたテレビドラマ「結婚し
ない」が由来だと言われています。
このドラマは生花店が舞台で、花言葉が毎週紹介されました。
第3話に登場したのが、クリスマスローズと同じ種類の「レンテンローズ」でした。
しかし、レンテンローズの花言葉は「大切な人」「固い友情」です。
「結婚しない」という花言葉が出てきた理由は、視聴者がタイトルと花言葉を混同し
ている可能性が高いようです。
・受験生に向けたキャッチコピー
また「合格」という花言葉は、生花店が受験生に向けたキャッチコピーが由来です。
クリスマスローズの花びらに見える部分は萼(がく)の部分です。
その萼(がく)が5枚ついていることから
5枚の萼(ごまいのがく)→5萼(ごがく)→合格
そしてクリスマスローズは萼(がく)が落ちないことから縁起が良く、合格祈願の花
として受験生に贈られるようになり定着をしていきました。
クリスマスローズの伝説とは
「クリスマスローズの花言葉が怖い」その理由は、クリスマスローズの花言葉にはネガティブな
イメージのものが多いからです。
しかしクリスマスローズにはとても心温まる優しい伝説もあります。
伝説
イエス・キリストが誕生をした日に、天使は羊飼いの人々にイエスの誕生を
伝えます。マデロンという羊飼いの少女も他の羊飼いと一緒にイエスの元に
駆けつけますが、貧しい彼女はイエスへの贈り物がありません。
贈り物がないと泣くマデロンのもとに天使が舞い降りると、手にした百合の花
を地面に向けて振りました。すると、純白のクリスマスローズが咲きマデロン
はその花を摘んでイエスに贈りました。
純白という色は純潔無垢、気高さの象徴であり、百合は天国の花を意味します。
純白の百合はキリスト教では聖母マリアの処女懐胎を表し、どの時代での宗教画でも
必ず百合の花がマリアやイエス、天使たちと共に描かれています。
その百合をマデロンの気持ちを思ってクリスマスローズに変えたのは、クリスマスローズ
の花言葉は「私の不安を和らげて」
マデロンはキリストへ
天使のマデロンへ
クリスマスローズには思いやりや温かい気持ち、繋がりも感じる事もできます。
寒さにじっと耐え、うつむき加減に咲く姿がどことなく憂いを感じさせるクリスマス
ローズは、花言葉も少し切なさを感じさせるものが多いです。
香りから「私の不安を和らげて」「慰め」
毒を持つ事で「中傷」「中毒」
戦地に行く恋人へ「私を忘れないで」「追憶」
花言葉の由来を調べると、納得させられるのではないでしょうか。
可憐な花を咲かせるクリスマスローズですが、茎や葉の汁だけではなく毒も持ってい
るので注意が必要です。
「結婚しない」「合格」というキーワードは、クリスマスローズの花言葉ではありま
せんが、日本国内で定着しつつある花言葉。日本オリジナルの花言葉です。
受験生、何かにチャレンジした人向けにクリスマスローズをプレゼントするのもいいかも
しれません。