洗濯

ニット セーターの洗濯は!洗濯機や洗い方 確認する事には

2015年2月17日

クリーニングに出すほどでもない、もう何年も着ているニットのセーター
自分で洗濯をした方が経済的だけではなくクリーニング屋さんに出す、取りに行く
手間も省けます。

自分の家で洗濯をする時にまず確認してほしい事には
「素材」「洗濯絵表示」があります。
二度と着る事が出来なくなってしまう事が無いように必ず確認します。

洗濯絵表示の中には素材も記入しています。
洗濯絵表示の付いている場所は裏側にあり、ほとんどの場合着用した時の左内側に
なる裾から10cm程の所に表示が付いています。
洗濯絵表示 日本 海外
左脇に無い場合は後首のブランドネームの場所や時には裾に付いています。海外製
品の場合は左ではなく右脇裏に付いている事が多くなります。
洗濯絵表示 日本_200_2
①素材 ②絵表示 ③気を付ける事を必ず確認します。

素材

◎家で洗濯出来る素材
綿 ポリエステル ナイロン アクリル ナイロン

◎家で洗濯出来ない素材
 シルク(絹)テンセル レーヨン ポリノジック キュプラ アテセート 
 以上の素材が一緒に入っている素材

 革(レザー)合成皮革 毛皮 ビロード ベロア 
 シワ加工 ちりめん加工の素材

 様々な素材で作られている物
 水に濡れた時の縮み具合は違うため形崩れが起きやすくなり、素材で風合いが違
 うため綺麗に仕上がりにくくなります。

基本的には「水洗いが出来ない素材」になります。
その他には繊細にレースや刺繍、ビーズやラインストーン等の装飾、プラスチック
以外のボタンが付いている場合も洗う事が出来ません。

◎家で洗える場合もある素材
 ウール(毛)カシミア アンゴラ 麻(リネン)ポリウレタン ダウン

ニットのセーターに良く使われている素材には
綿 ウール カシミヤ アクリル アンゴラ等があり100%その素材で作られている場
合、家で洗濯しやすくなります。

100%同じ素材で作られていても洗濯出来ないシルク(絹)、洗濯出来る素材に洗濯出
来ない素材が入っている場合は家で洗う事が難しくなります。 例えば
 ウール90% シルク10%
 ウール80% ナイロン10% レーヨン10%等 

どの素材で作られているのか、素材の組み合わせを確認する事が大切になり
洗濯絵表示を確認する必要があります。

洗濯絵表示

家で洗濯出来る絵表示は
洗濯絵表示 洗濯_80
このマークが必ず入り、温度や洗い方にも注意が必要な場合には
洗濯絵表示 洗濯_2_80
弱:ソフト洗い、弱い手洗い(振り洗い 押し洗い つかみ洗い)
30:30℃以下の温度
手洗イ:弱い手洗い(振り洗い 押し洗い つかみ洗い)洗濯機は使用出来ません。

2016年(平成28年)12月1日より洗濯絵表示が変わります。
洗濯絵表示 変更_80
今まで手洗いの表示に使用していたマークは洗濯機の意味にも使われます。
桶のようなマークの下に横線が入っている事で「弱」の意味になり、横線が2本に
「非常に弱く」、横線が無くなると通常の洗濯が出来ると言う意味になります。

手洗いの場合には
洗濯絵表示 変更_2_60
手のマークが追加され温度は記入されていませんが、40℃以下の温度を使用するよ
うにと言う意味になります。
変更の表示は海外の絵表示と同じになります。

洗濯絵表示では家で洗う事が出来ない絵表示でも
ポリエステル素材(無地・プリント)やリブ調のウール素材の物で装飾やボタンが
無い、一緒に洗濯出来ない素材が使われていない時はほとんどの場合は家で洗濯す
る事が出来ます。

気を付ける事

気を付けて欲しい事に
「漂白剤を使用しないで下さい。」
「形を整え直して下さい。」
「単品洗いをおすすめします。」
「タンブラー乾燥はお避け下さい。」

等の注意する点が記入されている場合があります。詳細に書かれている事を守るよう
にします。

タンブラー乾燥・タンブル乾燥

タンブラー乾燥とタンブル乾燥は同じ事を言います。
熱と一緒に回転(ゆりかご動作)させて乾燥させる乾燥機の事でコインランドリーや
家庭用ドラム乾燥機がタンブラー乾燥になります。

「タンブラー乾燥を避ける」と記入されている時には
形崩れがしやすい、縮みやすい、装飾品が付いている、風合いがある
家で洗うと問題が起きやすい素材である場合が多くあります。

「タンブラー乾燥を避ける」と記入がある場合は注意が必要です。

色落ち確認

素材・絵表示・詳細が確認出来た後には色落ちを確認します。日本の製品ではあまりな
いのですが時々驚くほど色が水に出てくる事があります。

衣類には色が落ちないような処理をしているのですが、汗や誇り、排気ガス等が衣類に
付く事で色落ちがしやすくなってしまう事があります。

◎色落ちの確認方法
①色落ちが確認出来るように白っぽい生地を用意します。
②白っぽい生地に少し水と洗剤を付けて軽く絞ります。
③色の付いている目立たない所に水と洗剤を付けた布で、色が落ちるか出来るようにた
 たきます。

色が付いていると色落ちがしやすくなります。
その場合単品、また同じ色の物を集めて洗うようにします。

色落ちが激しい場合にはクリーニングに出すようにし、クリーニングに出す場合は色落
ちが激しい事を伝えるようにします。

洗剤

洗濯用洗剤に入っている「蛍光剤」「蛍光増白剤」「漂白剤」は白っぽく仕上がる事が
あります。

洗剤は中性洗剤(エマール・アクロン等)を使用します。中性洗剤にはウール等水に
濡れると硬くなったり、縮みやすい性質の物をそうならないようにする成分(平滑剤
・シリコン)が入っています。

その成分が入っているおかげで家で洗濯がしやすくなり、中性洗剤は手洗い・洗濯機
で使用する事が出来ます。

家に重曹がある場合には重曹を使う事も出来ます。重曹を使う時は手洗いにします。
重曹は汚れも落としやすく、残留臭や生乾きの臭いもほとんどありません。
一つの成分になる事から柔らかく優しい着心地に仕上がります。

洗い方

ニットを洗濯機で洗う方が楽なのですが、始めて家で洗う物やまだあまり着ていない場
合は出来れば手洗いをおすすめします。

手洗いで洗う理由には形崩れ、色落ち、縮み等の想像以上の状態になった時にすぐに水
から上げる事が出来る事や汚れの落ち具合、柔軟剤の有無等の調整がしやすくなります。

▪アクリル素材・アクリル混素材
▪縫い目が荒く、ゆったりと編んでいるローゲージタイプ

アクリルは毛玉になりやすく、洗濯機で洗うと毛玉だらけになる場合もあり
ローゲージタイプは長く伸びやすく手洗いの後の脱水もタオルに挟んで手で
絞ってから平干しする事をおすすめします。

洗濯機の洗い方

(用意する物)
中性洗剤 :エマールやアクロン等
柔軟剤
ネット  :洗濯ネット:折りたたんで入れるくらいの大きさのネット
水又はお湯:洗濯絵表示に温度が記入してある場お湯

①裏側を表にし軽くたたんでネットに入れておきます。
 ※汚れている部分が表に出るようにたたみます。
 ※裏側表にする事で衣類がこすれる事から起きる毛玉を防止します。
セーター たたみ方_160
②水又はお湯を入れてから中性洗剤を入れ全体的に良く溶かします。
 ※説明書を読み必要な量を入れます。

③中性洗剤を溶かした後にネットたたんで入れたセーターを入れます。
 柔軟剤が必要な場合は柔軟剤を入れる所(柔軟剤用ポケット)に入れておきます。

④標準コースで洗うのではなく必ず
「ドライコース」
「ソフトコース」
「おうちクリーニングコース」

デリケートな素材を洗濯する時に使用するソフトに洗い時間・脱水時間の短いコー
スで洗います。

これらのコースは洗濯槽がほとんど動かず、水流で衣類から出てきた汚れを洗い流
すように優しく洗濯をしてくれます。

手洗いでの洗い方

(用意する物)
中性洗剤:エマールやアクロン等
柔軟剤
容器  :セーターを4つ折り位にたたんで入るくらいの容器
お湯  :洗濯絵表示に温度が記入してある場合はお湯又は30℃以下のお湯

①容器にお湯と中性洗剤を入れて全体的に良く溶かします。

②たたんでいるセーターを入れ押し洗いをします。(約30~40回)
 ※ガンガンと押したり、重さを強くかけてしまうと傷んでしまうので、汚れを水
  に洗い流すようなイメージに押し洗いをします。

③容器の中のお湯と洗剤を捨て、その中でセーターをくるくると丸めすすぎの前に
 一度水分を取ります。

④綺麗な水に取り替え、30~40回程良くゆすぎます。
 良くすすぎ終わったら柔軟剤でセーターを整えます。

⑤1分以下(約15~20秒)で軽く脱水をします。

重曹とクエン酸で手洗い

重曹だけでも柔軟剤を使ったような洗い上がりになるのですが、クエン酸も家にあ
る場合さらに柔軟剤のような洗い上がりになります。

(用意する物)
重曹  :大さじ1~2(汚れの具合で調整出来ます)
クエン酸水:クエン酸約小さじ1・水300cc
容器  :セーターをたたんで入るくらいの容器
お湯  :洗濯絵表示に温度が記入してある場合はお湯又は30℃以下のお湯

①容器にお湯と重曹を入れて全体的に良く溶かします。

②たたんでいるセーターを入れ押し洗いをします。(約5回)
 その後20分程置きます。約20分後にもう一度押し洗いをします。(約5回)
 ※ガンガンと押したり、重さを強くかけてしまうと傷んでしまうので、汚れを水
  に洗い流すようなイメージに押し洗いをします。

③セーターをすすぎます。
 ※セーターに付いている重曹を洗い流すイメージにすすぐので何度もすすがなく
  ても大丈夫です。(約1回)

④クエン酸水を容器入れます。その中にすすいだセーターを入れて柔軟剤仕上げを
 します。

⑤1分以下(約15~20秒)で軽く脱水をします。

普段の衣類を重曹を使って洗濯機で洗濯をする事が出来るのですが、セーターを重
曹を使い洗濯機で洗ってしまうと重曹には硬くなったり縮みを防いでくれる成分
(平滑剤・シリコン)が入っていないため、もしかしたらそのような事が起ってし
まうかもしれません。

まずは手洗いで重曹を使用し洗い上がりをみるようにします。

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干し方

セーターを洗うとどんなに軽い物であっても、水分を吸った重さで形が崩れやすく
なります。脱水をした後は必ず形を整え、出来れば平らな場所で干す(平干し)と
綺麗に仕上がります。

平らな場所で干す(平干し)が難しい場合は、ハンガーに2つ折りなどにして干しま
す。干す場所は風通りの良い日陰に干し完全に乾かします。1日で乾かない場合もあ
るので良く確認をします。

セーター 干し方_160

乾燥機

▪家で洗濯出来ない素材
▪家で洗える場合もある素材

絵表示には
洗濯絵表示 乾燥機_55
詳細には「タンブラー乾燥はお避け下さい。」と記入がある場合は基本的には家で
乾燥機を使う事が出来ません。

2016年(平成28年)12月1日からの絵表示では
洗濯絵表示 乾燥機_150
平干し・左上に斜め線がある事で「日陰干し」の意味なり、横線の数には
横線1本は脱水後、平干し・平干し日陰干しが良い
横線2本は濡れた状態で平干し・平干し日陰干しが良いと言う意味になります。

タンブラー乾燥・タンブル乾燥が出来る場合の絵表示も追加されます。
洗濯絵表示 乾燥機 変更_80
記号番号「302」
 洗濯後のタンブル乾燥が出来ます。高温乾燥:排気温度の上限は最高80℃

記号番号「301」
 洗濯後のタンブル乾燥が出来ます。低温乾燥:排気温度の上限は最高60℃

記号番号「301」
 洗濯後のタンブル乾燥が出来ません。

これらの表示がある場合でも「ソフト乾燥コース」「ちょっと乾燥」がある場合
乾燥機を使用出来る物もあります。

始めて乾燥をさせる場合は完全に乾燥をさせるより
「平干し前に少し乾燥をさせる」「平干しの後に完全に乾燥させる」時に使う
方が確実です。

乾燥機を使うと起る事が多い「縮み」
乾燥機を使うと縮みを起こしやすいのは、完全に乾かす時の最終乾燥が原因で急激に
縮みを起こします。乾燥機で最終的に乾燥をさせないようにする事で縮みを起こしに
くくします。

◎平干し前に乾燥させる
①洗濯が終わったら少し脱水をし、重なりすぎずシワにならないように入れます。
 ※重なりが多くなると乾燥にムラが出来やすくなります。

②「ソフト乾燥コース」「ちょっと乾燥」等にし時間は短めにして、乾燥の様子を
 見ながら乾燥をします。
 ※長い時間に設定してしまうと乾燥しすぎてしまい、衣類を傷める原因になり
  ます。

③乾燥が足りない場合は裏返しにし、重ならないように広げ乾燥をさせます。

④乾燥をした場合は平干しにする必要はないのですが、気になる場合平干しをし完
 全に乾燥をさせます。

平干し後に乾燥をさせる時にはタイマーで時間を設定し具合を見ながら乾燥します。

洗濯頻度

セーターはいつもの洗濯物と一緒に洗う事が出来ないのでシーズン終わりに一度位
の洗濯頻度が多いように感じます。

特に素肌の上から着る事がなく、1ヶ月に1~2回程の場合汚れているかもわからない
場合も多くあります。

普段の洗濯物と違いセーターはあまり多く洗いすぎても傷みやすくなるのですが
汚れが付いたままの状態にしていても傷みやすく、風合いも損ないやすくなります。

▪1週間に何度か着用する場合は1ヶ月に1回
▪1ヶ月に1回~2回程度なら2ヶ月~3ヶ月に1回
▪汚れが付いてしまったらすぐにでも洗濯する事をおすすめします。

繊細な素材ではない場合、シーズン終わりにだけ洗濯をしてもそんなに傷んだイメ
ージはないのですが洗いたてのセーターは気持ちが良いものです。

ドライクリーニング

ドライクリーニングマークのある物でも家で洗濯できるのは、洗剤を使い家でドラ
イクリーニングをしていると思ってしまうのですが

ドライクリーニングとは水で洗う事でシルエットが崩れてしまったり、変形してし
まうような繊細な素材が、そうならないように水ではない液体を使い汚れを落とす
事になります。

水ではない液体は石油系溶剤やパークロロエチレン等になりそれらを使い家で洗濯
する事は出来ません。この液体が得意な汚れは「油汚れ」皮脂や油汚れ等の油汚れ
が得意になります。

普段の生活に油汚れが少なく、シルエットや装飾品が無い場合家で洗濯をした方が
いつもの汚れが取れやすくなり「洗濯をした」と言う仕上がりを感じる事が出来ま
す。
234479_100
色違いで購入する程お気に入りのアクリル100%のセーターがありました。ふんわ
り編んだ感じがとても好きでした。

始めて家で洗った時には洗濯機を使い中性洗剤でソフトコースで洗ったのですが、
洗い上がりはとても満足でした。毛足も少しあったのですが、着ていると毛足も戻
りました。

またシーズンが終わりにまた自分で洗ったのですが今度は横に激しく縮みました。
1回目と2回目の違いは「脱水」「干し方

アクリル素材はタオルに挟んで水分をタオルに移すようにし、干す時は元の形にな
るように身頃や袖の縦・横をしっかり整え、必ず平干しやハンガーに渡して干した
り、二つ折りにして干す事をおすすめします。

形をしっかり整えても、普通にハンガーに干してしまうと驚く程縦に伸びてしまい
ます。

何度か自分で洗濯をして感じた事には、風合いがある物や毛足の長い物はクリーニ
ングに出した方が綺麗に仕上がるように感じてます。自分で洗濯をしても満足でし
たがプロの仕上がりにはかないません。

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