最近では室内で犬を飼う家庭が増えていますが、外飼いしている家庭や、またはこれから
犬を飼うことを検討していて飼ったら外飼いする予定だという家庭もまだまだたくさんい
るでしょう。
屋外で犬を飼う時に気を付けたいのが暑い時期の暑さ対策です。
犬は人より暑いのが苦手な動物で、特に長時間屋外で留守番させる時は大切なワンちゃん
が暑さで体調を崩してしまわないように、しっかりと対策をとってあげることが大切です。
そこで、ここでは良い犬暑さ対策を知りたいという飼い主さんに屋外での犬の暑さ対策に
ついていろいろと紹介します。
外飼い犬の暑さ対策はいつから始める?
5月頃から対策したい
外飼いの犬暑さ対策をいつから始めるかは、住んでいる地域によって気温も違うので、い
つから始めるべきと一概には言えませんが、地域によっては室内で飼っている場合でも
5月に熱中症に発生しています。
よって、外飼いをしていて日中に留守番させることも多いという場合は、日差しが強く
なってきたなと飼い主さんが感じたら、すぐにでも始めることをおすすめします。
屋外で留守番する犬を涼ませる方法
暑い時期に屋外で犬を留守番させる場合はしっかりと犬暑さ対策をしておく必要がありま
すが、犬を涼ませる方法はいろいろあります。
そこで、ここでは屋外で留守番する犬を涼ませる方法やグッズを紹介します。
日陰が基本
同じ屋外であっても日向の場所と日蔭の場所とでは全く暑さが異なるので、暑い時期は犬
が動けるスペースのところに日蔭があるようにするのが暑さ対策の基本です。
季節によって太陽の高さは変わりますし、太陽の向きや高さによって日蔭ができたりなく
なったりする場所もあります。
朝、飼い主が出かける時にワンちゃんがいるスペースが日蔭になっているから大丈夫だろ
うと思っていたら、昼の暑い時期に日蔭が無くなっていたということがないように注意が
必要です。
このようなことにならないように、犬小屋やすだれなどで常に日蔭になるスペースを確保
してあげましょう。
ミストシャワー
家庭用のミストシャワーを犬が留守番する場所に設置するのもおすすめです。
水道代はかかってしまいますが、大切なワンちゃんの安全のためと思えば多少の出費は仕
方がないという人も多いでしょう。
ミストシャワーを設置する際は犬から少し距離をとって設置することです。
しっかりミストが当たるようにとワンちゃんのいる場所に近づけ過ぎて長時間留守番させ
ると、返ってきた頃にはびしょ濡れになってしまっている可能性もあります。
また、ミストは風に当たると方向が変わってしまうこともあるので、留守番中に置いてお
いたエサが濡れてしまわないように、エサの位置も注意しましょう。
すのこベッド
屋外でお留守番するワンちゃんにすのこベッドを設置してあげるのもおすすめです。
夏の地面は非常に温度が高くなっていて、人よりも低い位置に体がある犬にとっては地面
の暑さの影響をもろに受けてしまいます。
そこで、すのこを敷いてあげることで、地面に直接触れずにすむスペースができますし、
風通しもよくなるので、地面からの暑さの影響を軽減できます。
プール
ワンちゃんの行動できる範囲内に簡易プールを設置しておけば、留守番中のワンちゃんが
暑いなと思った時に自由に涼むことができます。
犬用の簡易プールも販売されていますし、タライなどに水を入れて簡易プールとして使う
のも良いでしょう。
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服による暑さ対策
屋外の犬暑さ対策として服を着せることも一つの方法です。ただし、服を着せることには
いろいろなメリットがありますが、デメリットもあるので注意が必要です。
ここでは、服による暑さ対策のメリットとデメリットを紹介します。
服を着せるメリット
紫外線対策になる
外飼いの犬に服を着せることで、紫外線が直接犬の毛や皮膚に当たってダメージ受けるの
を防ぐことができるようになります。
熱中症対策になる
四足歩行の犬は人よりも地面からの距離が近いため、地面からの熱を受けやすく暑い
時期は熱中症にかかりやすくなってしまいます。
そこで、服で地面からの熱を直接受けないようにするのは有効です。ただし、通気性の
悪い素材の服だとかえって熱がこもってしまうので注意が必要です。
虫刺され対策になる
暑い時期になると虫も活動的になりますが、屋外に留守番させる犬に服を着せておくこ
とで虫がくっついたり、刺されたりするのを防ぐことができるようになります。
服を着せるデメリット
蒸れによるダメージ
通気性の悪い素材の服を着せると熱がこもって蒸れてしまいます。
その蒸れが原因となって熱中症を起こしたり、皮膚トラブルを起こしたりすることも
あるので、通気性の悪い素材の服は避けるべきです。
ストレスを受けることもある
慣れない服を着てストレスを受ける場合もあるというのもデメリットです。
最初は気にしていても徐々に慣れて気にしなくなるケースが多いですが、違和感が続いて
ストレスを感じるケースもあるので、服を着せる場合は嫌がっていないか飼い主さんが
様子を見てあげましょう。
露骨に嫌がっていない場合でも、服を着せるとあまり動かなくなるという場合は嫌がっ
ている可能性が高いので注意が必要です。
また、サイズが合っていなくて思うように体を動かすことができずにストレスを受ける
こともあるので、動きにくそうにしていないかもチェックしましょう。
注意ポイント
着用し続けるのはNG
犬の暑さ対策に服を活用するのは有効ですが、ずっと着用し続けると毛玉の原因になって
しまいます。
毛玉が増えると通気性が悪くなって蒸し暑くなりますし、皮膚トラブルにもつながって
しまう可能性があります。
また衛生的にもよくないので、定期的に服を脱がせて風通しをよくしたり、新しい服に
着替えさせたりしてあげましょう。
おすすめの服
暑さ対策で屋外の犬に着せる服の場合、メッシュなど通気性の良い素材であることが
大前提です。
また、ナイロントリマーという熱伝導性が高くて触るとひんやりする素材の服もおすすめ
ですし、保冷剤を入れることができるポケットがついている服などもおすすめです。
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サマーカットの注意点
夏の暑い時期に長い毛で覆われたワンちゃんを見ると、暑そうで可哀想だからと思って、
短く毛をカットしてあげようと考える人もいるでしょう。
夏場に短くカットする、いわゆるサマーカットをすることで熱を逃す効果がある程度期待
できます。
しかし、皮膚が見えるくらい短くカットし過ぎてしまうといろいろなデメリットが生じて
しまうので注意が必要です。
毛を短くカットし過ぎることの主なデメリットは以下の通りです。
直射日光が当たる
毛をカットし過ぎて皮膚が剥き出しになると、直射日光が当たるようになってしまいます。
人の場合でも、日差しが強い時期に急に坊主頭にして直射日光に当たって炎症を起こすと
いうケースがありますが、犬の場合も日光によるダメージを直接受けるようになります
し、暑さも余計に感じるようになってしまいます。
虫に刺される
暑い時期は蚊を始め、いろいろな虫が活動し始めます。
これまで毛によってガードすることができていたのに、毛を短くカットし過ぎたために刺
されやすくなってしまったというケースはよくあるので、特に外飼いしているワンちゃん
は注意が必要です。
皮膚が傷つきやすくなる
毛は皮膚が傷つくのを守る役割もあるので、あまり短くカットしてしまうと皮膚が傷つき
やすくなってしまいます。
皮膚が剥き出しになっていると、ちょっと周囲にぶつかったり、地面に擦ったりするだけ
で簡単に傷ついてしまうので注意が必要です。
このように短さによってはデメリットも生じるのでサマーカットを検討している飼い主さ
んは獣医さんに相談してみることをおすすめします。
また、毛で暑そうという場合は、ブラッシングをしてあげるだけでも通気性がよくなります。
暑さによる症状
人も夏の暑い時期は熱中症を始めいろいろと体調を崩してしまいがちな時期になります
が、それは犬も同じです。
犬が暑さで体調を崩してしまった場合は、飼い主が異変にいち早く気付いてあげることが
大切です。
ここでは犬が暑さで体調を崩してしまうとどういった症状が出るのかを紹介します。
食欲低下
暑い時期になると食欲が無くなる人も少なくないと思いますが、犬も暑さで食欲低下して
しまいます。
暑さによってダメージを受けると自律神経のバランスが崩れて食欲を促す働きのある副交
感神経の活動が弱くなってしまいます。
また、暑いところで過ごす時間が長いと体内で熱を作りださなくてもよくなるため、代謝
が落ちでしまうことも食欲低下につながります。
下痢
暑さによるダメージで自律神経のバランスが乱れてしまうと、胃腸の運動機能が弱まって
しまうので、食欲低下だけでなく下痢をすることもあります。
また、自律神経以外にも体内のミネラルバランスも暑さで崩れてしまいます。
そうなるとミネラルバランスを身体が取り戻そうとして、水分を排出しようとすることも
下痢につながります。
嘔吐
犬には人と同じように体温を調節する機能が備わっていて、暑いと皮膚の血管を広げて体
内の熱を外に逃がそうとしますが、皮膚の血管を広げると胃腸の血管は収縮します。
暑さによって胃腸の血管が収縮した状態が続くと、その刺激で嘔吐すると言われています。
嘔吐の症状が出る時は、犬の体温調節機能では対処できないくらい暑くなっている可能性
が高いです。
呼吸が苦しそうになる
暑さによって体温が上がると、ハアハアと呼吸が早くなって(パンディング)体温を下げ
ようとします。
また、熱中症になって酸欠で必死に酸素を取り入れようとすることで呼吸が早くなること
もあります。
呼吸が早く苦しそうになるのは大変危険なので、そうならないようにしっかりと犬暑さ
対策をおこなう必要があります。
比較的暑さに強い犬種
犬の暑さ対策するのであれば、自分の飼っている犬種が暑さにどれくらい強いのかを把握
しておくことも大切です。
ここでは比較的暑さに強い犬種について紹介します。
ただし、ここで紹介する犬種もあくまで他の犬種と比較すると暑さに強いだけであって、
どんな犬種でも暑い時期に外飼いする場合は、必ず犬暑さ対策をおこなうべきであること
は忘れないようにしましょう。
日本犬
柴犬、日本スピッツ、紀州犬といった日本生まれの犬種は日本の気候に適しているので、
暑い夏にも比較的強い犬種と言えます。
なかでも柴犬は縄文時代から日本に存在していて日本の気候にも慣れていますし、夏は薄
毛に生え変わることもあって暑さに比較的強いです。
ダブルコートの犬種
ダブルコートとは柔らかいアンダーコートと硬いオーバーコートの二重構造になっている
毛並みのことで、夏にはアンダーコートが抜け落ちて通気が良くなるので比較的暑さに強
いと言えます。
ダブルコートで比較的暑さに強い犬種は、
・コーギー
・ボーダーコリー
・ゴールデンレトリーバー
などがいます。
外飼いで犬を留守番させる時の犬暑さ対策について紹介しました。
日常生活を送っていくなかで、飼っているワンちゃんを留守番させなければならないこと
はどうしてもあると思いますし、時には長時間留守番させることになることもあるでしょう。
ワンちゃんを留守番させて外出する際には、留守番中にワンちゃんが安心して過ごせるよ
うな環境を整えてから外出するようにしましょう。
何か良い犬暑さ対策はないかなという飼い主さんは、こちらで紹介した犬暑さ対策を参考
にしてみてください。