洗濯

麻 シャツの洗濯は簡単でした 洗濯のポイントを知れば大丈夫!

2019年7月17日

麻は、綿に比べ通気性が良く肌に貼りつかないので、湿気の多い日本の気候にはピッタリ
の素材です。

麻はシャツやカーディガン、スカートだけではなく、寝具カバーやカーテン、キッチンクロス
洋服から日用品まで幅広く使われている人気の素材です。

麻のシャツは、見た目も涼しげで通気性が良く着心地もさらりと気持ちが良いので、何着
も色違いで揃えている人も多い一方、「シワしわになりそう」「お手入れが面倒臭そう」
と手が出せずにいる人も多いようです。

今回は、麻のシャツの洗濯方法から干し方、アイロンのかけ方、収納方法など一通りのお手
入れ方法、麻の魅力などをご紹介します。

麻 シャツの洗濯方法

麻のシャツを家庭で洗濯する方法としては、シワや縮み予防のためにも手洗いがおすすめ
です。しかし手洗いはめんどくさいは本音だったりします。

その場合いくつかの注意点を守れば洗濯機でもシワを抑えて洗うことはできます。
そこで洗濯機での洗い方、手洗い方法の手順をご紹介します。

中には「家庭での洗濯禁止」のものもありますので、洗濯する前にまずは洗濯表示を確認し、
家庭での洗濯ができるかチェックしてみてください。

洗濯表示マークの見方

・水が入った洗濯桶のマークに×がある=家庭での洗濯禁止

→水洗いはできません。クリーニング店へ出しましょう。

・洗濯桶に手が描かれている=液温は40℃を限度とし、手洗いができる

・洗濯桶に30などの数字がある=液温は30℃を限度とし、洗濯機で洗濯ができる

麻のシャツを洗濯機で洗う方法

・単独洗い
・中性洗剤を使用
・洗濯機はデリケートな衣類を洗うコース

色落ちする場合があるので、単独洗いがおすすめです。洗剤はオシャレ着用の中性洗
剤を使用し、洗濯機の「手洗いコース」「ドライコース」「ソフトコース」
「おうちクリーニングコース」などのデリケートな衣類を洗うコースで洗いましょう。

1.シャツのボタンはすべて留めて、汚れが落ちやすいように裏返しキレイに
畳みます。
2.シャツを畳んだまま洗濯ネットに入れます。

※洗濯ネットの大きさはシャツの大きさと同じくらいのものを選べばシワを防ぐことがで
きます。長方形の平型のもので30×33㎝サイズくらいがおすすめです。

3.洗濯機のソフト洗いのコースを選びスタートします。
(オシャレ着用中性洗剤使用)
4.脱水に入ったら20~30秒でストップさせます。

※麻のシャツは特にシワになりやすいので、脱水の時間は極力短く済ませましょう。高速
回転に入ったらすぐ停めるイメージで少しだけに留めておきましょう。

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麻のシャツを手洗いで洗う方法

方法①:押し洗い

手洗い方法の基本的な洗い方です。
ポイントは毛羽立ちが起こらないように、軽く押すようにやさしく洗うことです。

1.洗面器or洗面台に水orぬるま湯(30℃以下)を入れ、オシャレ着用の中性洗剤
を入れます。

2.シャツのボタンはすべて留めて、汚れが落ちやすいように裏返しキレイに
畳みます。

3.シャツを水の中に入れ両手で20回ほど押して、水を対流させることで汚れを押
し出します。

4.〈すすぎ〉水の汚れがなくなるまで水を入れ替えてすすぎます。この時も軽く
押して洗剤を押し出していきます。

〈脱水〉方法は後ほどご紹介します。

方法①:振り洗い

水の中で素早く振り洗うことで汚れを落とす洗い方です。
押し洗いに比べてシワがつきにくく洗うことができます。


1.洗面器or洗面台に水orぬるま湯(30℃以下)を入れ、オシャレ着用の中性洗剤
を入れます。

2.シャツのボタンはすべて留めて、汚れが落ちやすいように裏返しキレイに畳み
ます。

3.シャツの両肩を持って、水の中で素早く振りながら汚れを落とします。

4.〈すすぎ〉水の汚れがなくなるまで水を入れ替えてすすぎます。この時も同じよう
に水の中で素早く振りながらすすぎます。

〈脱水〉方法はこの後ご紹介します。

麻のシャツの洗濯:脱水方法

・洗濯機の脱水は約20~30秒程度
・濡れ干し

洗濯機の脱水を利用する場合は高速回転に入る手前で停めましょう。
(約20~30秒程度)脱水しないで濡れたまま干す「濡れ干し」が最もシワができにくく
すみます。

方法①:洗濯機を使用する

1.シャツは畳んで洗濯ネットに入れた状態で脱水します。

※洗濯ネットの大きさはシャツの大きさと同じくらいのものを選べばシワを抑えられます。
平型のもので30×33㎝サイズがおすすめです。

2.洗濯機の「脱水」を20~30秒ほどかけます。

高速回転に入る手前で停めるイメージで少しだけに留めましょう。

方法②:バスタオルで吸水する

1.すすいだシャツをバスタオルの上に広げます。
2.バスタオルで挟み、ポンポンと軽くたたき水分を吸収します。

※シワにならないように広げてから挟んでください。

方法③:濡れたまま脱水しない

1.すすいだ後のシャツを絞らず、ポタポタと水がしたたり落ちる状態で干します。

※この方法が最もシワができずに乾かすことができます。したたり落ちる水が気にならな
い環境の人にはおすすめです。

麻のシャツの洗濯:干し方

麻のシャツは乾燥機にかけると縮んでしまうので絶対に使用しないでください。

1.洗ったシャツを広げハンガーにかけます。

※型崩れ防止のために幅広のハンガーを使用しましょう。

2.手でシワを伸ばし、形を整えます。

3.麻は日焼けしやすい素材なので直射日光を避け、風通しの良い日に
陰干しor部屋干しをします。

麻のシャツの洗濯:クリーニング店に出す

麻のシャツをクリーニングに出すとだいたい400~600円ほどの料金がかかります。

クリーニング店の入り口によく「Yシャツ180円!」と格安で表示されていますが、麻の
シャツはYシャツの価格とは異なります。

Yシャツは、型が決まっているため何枚も同時に洗うことができ、アイロンもプレス機を
使用しているので、低料金でクリーニングが可能です。

麻のシャツは、デリケートな素材なのでYシャツと一緒には洗いませんし、1枚ずつ人の手
によってアイロンがかけられます。

手間がかかる分クリーニング料金は割高ですが、自宅で洗うことができない麻のシャツは
もちろん、自宅洗いやアイロンがけに自信がない人はクリーニングに出すと安心です。

また、いつもは自宅で洗濯をしていても、シーズンの終わりにはクリーニングに出してシ
ミ抜きケアをしておくと良いでしょう。

麻のシャツの洗濯:アイロンのかけ方

麻のシャツは綿などに比べるとシワになりやすい素材です。
アイロンがけのコツを紹介しますので参考にしてみてください。

・ アイロンは中温~高温設定にする。

洗濯表示に書かれている場合はその温度に従ってください。

・シャツが完全に乾く前にアイロンをかける。

乾ききる前にアイロンがけを行なうと楽にシワが伸ばせます。

・霧吹きで水を吹きかけながらアイロンをかける。

乾いた状態でアイロンがけをする場合は、スチーム機能を使用するよりも直接霧吹きで
濡らしながらアイロンをかけるとシワが伸ばしやすくなります。

・あて布を使用する。

麻素材は直接アイロンをかけてしまうと、生地にテカリや変色を引き起こす恐れがあるた
め、あて布で予防することをおすすめします。

麻素材はアイロンをかけずに、敢えてシワのある自然な風合いを楽しむ着方も人気です。
その時々で使い分けてファッションを楽しむのも良いかも知れませんね。

麻のシャツの洗濯:収納方法

・ハンガーにかけて収納

アイロンをかけた後に太めのハンガーにかけてシワが付かないよう収納する。

・丸めるように畳む。

なるべく折り目が付かないようコンパクトに丸めて収納し、着る前にアイロンをかける。
アイロンをせっかくかけたのに畳んで収納すると、たたみシワが付いてしまうのでやめ
ましょう。

麻のシャツの洗濯:トラブル&改善方法

「去年閉まっておいた麻のシャツが脇や襟の部分が黄ばんでしまった。」

皮脂による汚れがきちんと落ちていなかったと考えられるので、クリーニング店に持って
いき「シミ抜きサービス」を依頼してみましょう。

シミは時間と共に強く変色していってしまいますので、気付いた時点でなるべく早くケア
しないと自宅では簡単に落ちませんので、プロに任せる方が確かです。

自宅で落とす方法としては、中性洗剤で洗濯する前に「酸素系漂白剤」を40℃のお湯に溶
かし、30分漬け置き洗いをします。

「何度か着ている内に、白っぽくなってきた。」

麻素材は綿などに比べ、摩擦によって毛羽立ちが起こりやすい素材です。
生地が毛羽立つことで、表面が白っぽく見えてしまいます。

例えば、ショルダーバッグやリュックを持つことで毎回同じ場所が擦れてしまい、毛羽
立ってしまうことがあります。

洗濯機で他の洗濯物と一緒に洗った場合や脱水にかけた場合も衣服同士が擦れて
毛羽立ちが起こってしまいます。

特に黒やネイビーなど濃い色のものは白っぽくなりやすいので、なるべく摩擦を起こさな
いように注意が必要です。

完全に直すことはできませんが、あて布をしてスチームアイロンで軽く押さえることで、
毛羽立っている繊維を寝かし落ち着かせることができます。

「洗濯機で洗ったら縮んでしまった。」

麻はロープにも使われる天然繊維なのでとても丈夫な素材ですが、洗濯をすることで縮み
が起こります。

これは、繊維が水に濡れることで引き締まって目が詰まった状態になるからです。

なるべく手洗いでやさしく洗い、洗った後は一度シャツを振りさばき、袖や襟を引っ張っ
てシワを伸ばしてから干しましょう。

誤った洗濯をしてしまったことで縮んでしまったものを元に戻すには、髪の毛用のリンス
やコンディショナーを使って絡まった繊維をほぐす方法があります。

麻のシャツの洗濯:縮みを改善する方法

1.洗面器or洗面台に水をはり、そこへリンス(またはコンディショナー)を
2~3回プッシュ入れてしっかり混ぜます。
2.シャツをその水に浸し30分~1時間つけおきをします。

3.シワにならないようやさしく手で押して絞ります。または、タオルで挟んで
水分を取ります。
4.日陰干して乾かします。

「買ったばかりの麻のシャツがかたくてゴワゴワしているので柔らかくしたい。」

新しいシャツを少しでも柔らかくする方法としては、ぬるま湯(30℃)に柔軟剤を規定量
より少し多めに入れ、そこにシャツを2~3時間浸すことや、オシャレ着用の中性洗剤で
の洗濯を何度か繰り返す方法があります。

麻素材は、何度か洗う内にゴワゴワが落ち着き柔らかくなります。

麻の特徴

麻と言っても原料となる植物によっていろいろな種類があります。
20種類近くある中でも、身近で使われている代表的なものは
「リネン」「ラミー」「ジュート」「ヘンプ」と呼ばれるものです。

麻繊維の中心は空洞になっているため、汗をかいても素早く水分を吸収し、サッと外へ逃
がすことでベトつかずサラッと着ることができる素材なのです。
他にも多くの特性を持つ麻素材の魅力をご紹介します。

麻の特徴:メリット

通気性・丈夫

・通気性が良い。
着心地が涼しく、汗をかいてもすぐに乾きます。
・丈夫で長持ちする
天然繊維の中でも最も丈夫で耐久性に優れています。

吸水性・速乾性

・吸水性に優れている
吸水性は、綿素材のおよそ4倍もあると言われています。
・速乾性がある
すぐに乾くのでカビや雑菌が繁殖しにくい素材です。

抗菌性・熱伝導性

・抗菌性が高い
麻はカビや雑菌の繁殖を抑えてくれる効果があります。
・熱伝導性が高い
触れた時はひんやり感じるのはこのためです。

麻の特徴:デメリット

・シワになりやすい
・摩擦により毛羽立ちが起こりやすい
・色落ちしやすい
・縮みやすい

麻とリネンの違い

麻とは様々な種類の植物から取れる繊維の総称を言います。
最も代表的なものに「リネン」があります。
この私たちがよく耳にする「リネン」は、“亜麻”という植物から採られた繊維です。

他の麻には何があるかというと、苧麻(ちょま)から採れる「ラミー」や黄麻からとれる
「ジュート」、大麻から採れる「ヘンプ」など全部で数十種類ほどもあり、それぞれ原料
となる植物が異なります。

日本では、衣類で「麻」と表記されるのは「リネン」と「ラミー」です。

リネン

亜麻という植物の茎から採った繊維のこと。
細く柔らかい繊維なのでチクチクすることなくなめらかでふんわりとした
手触りです。

ラミー

苧麻(ちょま)という植物の茎から採った繊維のこと。
硬くコシが強く、お肌に当たるとチクチクしやすい繊維ですが、最近ではチクチク
感をなくし手触りの良い状態に加工され使われています。

「麻100%」と書かれた衣類の場合、リネン100%、ラミー100%、リネンとラミーの混
合、このどれかのパターンの生地を表します。

リネン100%使用の場合は、「麻(リネン)100%」と表記されていることも多いので、
「お肌が敏感でチクチクする」と感じる人は、リネン100%を選ぶ方が安心です。

リネンの方が衣類には適しているように感じますが、ラミーの麻らしいシャリ感は着こむ
ほどに馴染み、味わいが出てくるという魅力があるためシャツなどの衣類に多く使用され
ています。

麻のシャツの手洗いやアイロンがけは、慣れない内は手間に感じるかも知れませんが、そ
の分着心地は涼しくとても快適です。

それに、「着るほどに馴染んでいく」素材なので、風合いの変化を楽しむこともできます。
丈夫で長持ちする素材なので、シーズンの終わりにはシミなどが付かないようしっかり汚
れを落としてケアしておけば何年も長く着続けることができます。

今回紹介した洗濯方法や干し方、収納方法などをぜひ参考にしてみてくださいね。

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